【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 48,461.93 ▼249.04 (12/29)
NASDAQ: 23,474.35 ▼118.75 (12/29)
1.概況
米国市場は主要3指数が揃って続落となりました。先週末に続き、持ち高調整の動きが出たほか、銀先物相場の急落を受けたリスク回避の売りも相場の重荷となりました。銀先物はシカゴ・マーカンタイル取引所(CME)グループの清算機関が貴金属の先物の証拠金を引き上げると発表したことを受け、2025年12月限月が先週末比8.7%安と大きく下落していました。
ダウ平均は48,636ドルで寄付いた後、序盤から下げ幅を拡大する展開で、中ごろには安値である48,390ドルをつけました。その後は下げ止まり、一進一退ながら下げ幅を縮小も最終的には249ドル安の48,461ドルで取引を終えました。
ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は118ポイント安の23,474ポイント、S&P500株価指数は24ポイント安の6,905ポイントで続落し取引を終えました。
2.経済指標等
主要な経済指標の発表はありませんでした。
3.業種別動向
S&P500の業種別株価指数では、全11業種のうち4業種が上昇しました。エネルギーが1%近い上昇でセクターの上昇率トップとなりました。不動産や生活必需品、公益事業といったディフェンシブセクターが小幅高となりました。一方で7業種が売られ、素材と一般消費財・サービスが1%近い下落となりました。
4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄は30銘柄中9銘柄が上昇しました。ウォルマート[WMT]とシェブロン[CVX]が0.7%高、ウォルト・ディズニー[DIS]が0.6%高となりました。一方で、ゴールドマン・サックス[GS]が1.6%安、アメリカン・エキスプレス[AXP]が1.5%安など金融関連の売りが目立ちました。
ダウ平均構成銘柄以外では貴金属の下落を受け、金鉱山事業のニューモント[NEM]が5.6%安となったほか、鉱山のフリーポートマクモラン[FCX]が2.9%安となりました。そのほか、テスラ[TSLA]が3.3%安、リチウム生産のアルビマール[ALB]が3.6%安となりました。一方で半導体のマイクロン・テクノロジー[MU]が3.4%高となりました。
5.為替・金利等
長期金利は、前日比0.02%低い4.11%となりました。30日朝のドル円は156円台前半で推移しています。
VIEW POINT: 今日の視点
先週末に続き米国市場は売りが優勢となりました。貴金属相場の下落もあり、日本市場も売られてのスタートが見込まれます。中でも今年1年間好調に推移した非鉄金属や鉱業セクターの株式は、利益確定もあり売りが出そうです。日経平均先物は朝時点で50,380円と小幅安圏ですが、5万円台で1年を締めくくれるかに注目です。
(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 山口 慧太)
