【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 47,850.94  ▼31.96 (12/4)
NASDAQ: 23,505.14  △51.04 (12/4)

1.概況

米国市場は高安まちまちとなりました。最高値圏とあって、利益確定や持ち高調整の売りが出やすい一方で、来週に迫るFOMC(米連邦公開市場委員会)での追加利下げへの期待を背景とした買いが入りました。

ダウ平均は5ドル高の47,888ドルと小幅高で取引を開始しました。朝方は上昇し、この日の高値48,049ドルをつけた後は方向感に欠ける展開となりました。前日終値である47,882ドル付近で一進一退に推移したダウ平均は、終盤は小幅安圏で推移し、最終的に31ドル安の47,850ドルで取引を終えました。

ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は51ポイント高の23,505ポイントで3日続伸、S&P500株価指数は7ポイント高の6,857ポイントで同じく3日続伸となりました。

2.経済指標等

前週の新規失業保険申請件数は、191,000件と市場予想(220,000件)を下回る結果となりました。

3.業種別動向

S&P500の業種別株価指数では、全11業種のうち5業種が上昇しました。資本財・サービスや情報技術などが1%未満の上昇となりました。一方でヘルスケアや生活必需品などが下落しており、6業種すべて1%未満の下落となりました。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄は30銘柄中14銘柄が上昇しました。前日に好決算を発表したセールスフォース[CRM]が3.7%高で構成銘柄中の上昇率トップとなりました。エヌビディア[NVDA]が2.1%高で続き、アイビーエム[IBM]が1.8%高となりました。一方で16銘柄が下落し、スリーエム[MMM]が2.2%安、ユナイテッドヘルス・グループ[UNH]が1.8%安となりました。

ダウ平均構成銘柄以外では、メタバース事業の大幅な予算削減を検討していると報じられたメタ・プラットフォームズ[META]が3.4%高となったほか、ソフトウェアのスノーフレイク[SNOW]は第3四半期決算の内容は市場予想を上回ったものの、製品収益の伸び鈍化が嫌気され11.4%安となりました。

5.為替・金利等

長期金利は、前日比0.04%高い4.10%となりました。5日朝のドル円は155円台前半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

米国市場は高安まちまちもセールスフォース[CRM]やエヌビディア[NVDA]、メタ・プラットフォームズ[META]といったハイテク株に買いが入りました。これを受けて、日本市場も半導体関連銘柄などの底堅い動きが見込まれます。しかし、昨日の日経平均は1,000円強上昇していることもあり、利益確定の売りが出やすく、寄付きは売りが優勢でのスタートが見込まれます。

(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 山口 慧太)