【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 46,758.28  △238.56 (10/3)
NASDAQ: 22,780.51  ▼63.55 (10/3)

1.概況

先週末の米国市場では、主要3指数がまちまちで取引を終えました。FRB(米連邦準備制度理事会)による追加利下げ観測を背景に、主力株の上昇に対して出遅れていたディフェンシブ株などが買われました。一方で、ここまで上昇が目立っていたハイテク株には売りが出ました。

ダウ平均は、64ドル高の46,583ドルで取引を開始しました。序盤から堅調な推移となり、中ごろには500ドルほど上昇し、初の47,000ドル台を付けました。その後は伸び悩むも、底堅く推移したダウ平均は最終的に238ドル高の46,758ドルと6日続伸、連日で最高値を更新しました。

S&P500株価指数も0.44ポイント高の6,715ポイントで取引を終え、小幅に続伸しています。一方で、高PERのハイテク株中心に構成されるナスダック総合株価指数は63ポイント安の22,780ポイントで取引を終え、6日ぶりに反落しました。

2.経済指標等

9月のISM非製造業景気指数は50.0となり、市場予想、前回の数値をともに下回りました。

3.業種別動向

S&P500の業種別株価指数では、全11業種のうち、7業種が上昇しました特に公益事業とヘルスケアは1%以上上げています。一方で、一般消費財・サービス、情報技術、コミュニケーション・サービス、生活必需品の4業種が下落となりました。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄は30銘柄中21銘柄が上昇となりました。特にユナイテッドヘルス・グループ[UNH]が1.8%上昇し、構成銘柄中の上昇率トップとなりました。トラベラーズ・カンパニーズ[TRV]、キャタピラー[CAT]、ジョンソン・エンド・ジョンソン[JNJ]、ゴールドマン・サックス[GS]、ビザ[V]は1%台の上昇となりました。一方で、9銘柄が下落となり、アマゾン・ドットコム[AMZN]が1%超下落したほか、ナイキ[NKE]が3%超下落しています。

ダウ平均構成銘柄以外では、USA・レア・アース[USAR]は同社CEOがトランプ政権との交渉を明らかにし、政府との契約といった期待感から買われ、14.3%高となりました。一方で半導体のアプライド・マテリアルズ[AMAT]は新たな中国向け輸出規制強化が第4四半期の業績に影響するといった懸念が売り材料となり、2.7%安となりました。また、統合型リゾート運営のラスベガス・サンズ[LVS]は中国のゴールデンウイーク中における客足が想定を下回るとの見方から売られ、7.4%安となりました。データ分析プラットフォームのパランティア・テクノロジーズ[PLTR]も、米陸軍向けに提供するサービスでセキュリティー状の脆弱性が問題視されているとの報道からか7.5%安となりました。

5.為替・金利等

長期金利は、前日比0.04%高い4.12%となりました。6日朝のドル円は、149円台前半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

先週末の米国市場はハイテク株に売りが出るも、ダウ平均は6日続伸と株高基調が続きました。また、週末は自民党総裁選が行われ、高市早苗前経済安保担当相が総裁に選任されました。今後は、閣僚人事や新政権の政策に市場の目線は移っていくと考えられますが、本日は高市総裁の就任を好感した買いが優勢でのスタートとなりそうです。

(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 山口 慧太)