【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 46,142.42  △124.10 (9/18)
NASDAQ: 22,470.73  △209.40 (9/18)

1.概況

米国市場は主要3指数が揃って最高値を更新しました。FRB(米連邦準備制度理事会)が前日に利下げを再開したことや、先行きの利下げ見通しの不確実性が緩和されたことが好感されました。ハイテク株や半導体株を中心に買いが集まりました。

ダウ平均は、38ドル高の46,056ドルで取引を開始しました。朝方は前日の終値である46,018ドル付近で一進一退に推移し、下げる場面がみられるも、早々に持ち直しました。一時は299ドル高の46,317ドルまで上げるなど、中ごろからは底堅い値動きとなりました。インテル[INTC]が20%以上上昇したことからハイテク株が強く、それがダウ平均にも波及し、最終的には124ドル高の46,142ドルで取引を終えました。

ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は209ポイント高の22,470ポイントをつけ、3日ぶりに最高値を更新しました。S&P500株価指数も31ポイント高の6,631ポイントで同じく3日ぶりに最高値を更新しました。

2.経済指標等

9月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数は市場予想を大きく上回る23.2となりました。また、前の週の新規失業保険申請件数は、市場予想の242千件を下回る231千件となりました。

3.業種別動向

S&P500の業種別株価指数では、全11業種のうち7業種が上昇しました。情報技術が1.4%上昇となり、セクターの騰落率トップとなりました。資本財・サービスも1%以上の上昇となり、そのほか5業種は1%未満の上昇となりました。一方で4業種が下落し、生活必需品が1%以上下落となりました。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄は、30銘柄中14銘柄が上昇となりました。キャタピラー[CAT]が3.6%高で構成銘柄中の上昇率トップとなりました。エヌビディア[NVDA]が3.5%高で続き、アイビーエム[IBM]が2%台の上昇となりました。また、1%台の上昇となった銘柄は4銘柄ありました。一方で16銘柄が下落し、ビザ[V]が2.3%安で下落率トップとなったほか、ユナイテッドヘルス・グループ[UNH]など6銘柄が1%台の下落となりました。

ダウ平均構成銘柄以外では、インテル[INTC]がエヌビディアから50億ドルの出資を受け、共同でデータセンター向けとパソコン向けの半導体を設計・製造すると発表し、22.8%高と大幅高となりました。メタ・プラットフォームズ[META]は新型のスマートグラスの発表が好感され0.6%高となりました。サイバーセキュリティのクラウドストライク・ホールディングス[CRWD]は投資家向け説明会での内容が好感され、12.8%高となりました。

5.為替・金利等

長期金利は、前日から0.01%高い4.10%となりました。19日朝のドル円は147円台後半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

米国市場は主要3指数が揃って最高値を更新するなど、リスクオンが顕著な展開となりました。これを受けて、9月19日の日本市場も上昇してのスタートが予想されます。お昼にかけて、日銀金融政策決定会合の結果が公表され、また大引け後には植田日銀総裁の会見があり、後場にかけては様子見ムードとなる可能性があるでしょう。

(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 山口 慧太)