東京市場まとめ
1.概況
前日の米国ハイテク株高を引継ぎ、日経平均は180円高の44,948円と続伸で寄付きました。寄付き直後には初の45,000円台をつけ、勢いそのままに9時11分に287円高の45,055円と本日の高値を更新しました。その後は利益確定の売りから伸び悩み、中ごろには下げに転じましたが、前引けにかけて持ち直し136円高の44,904円で午前の取引を終えました。
後場は堅調な推移となりました。引き続き45,000円付近では売りが出るも、中ごろは45,000円近辺で底堅い推移となりました。大引けにかけては利益確定の売りが優勢となり、最終的に134円高の44,902円で大引けとなりました。
新興市場では東証グロース250指数が反発、0.5%高となりました。
2.個別銘柄等
半導体の後工程で用いられる製造装置を手掛けるディスコ(6146)は8.2%高の44,460円をつけ大幅反発となりました。外資系証券が15日付リポートで、生成AI向け半導体需要の拡大から、同社の今後の業績で高い成長が見込めるとの見方を示したことが買い材料となりました。
任天堂(7974)は3.3%安の13,775円をつけ4日ぶりに反落となりました。12日、同社の動画チャンネル「ニンテンドーダイレクト」内で、「スーパーマリオブラザーズ」の40周年を記念して、新作ソフトやグッズを発売すると発表し、市場では前向きな見方が聞かれたものの、いったんの材料出尽くしと受け止められたことで、売りが優勢となりました。
INPEX(1605)は0.3%高の2,654.5円をつけ反発となりました。国内証券が同社の目標株価を従来の2,200円から2,800円に引き上げ、これを材料視した買いが入りました。また、今期や来期の原油価格の見通しを引き上げたほか、先行きの円相場が円安方向に推移するとの見方から石油関連各社の利益予想を上方修正しています。
エイチ・アイ・エス(9603)は5.9%安の1,393円をつけ4日ぶりに反落となりました。12日、トルコ子会社の事業縮小に伴う特別退職金を特別損失に計上したことなどから、2025年10月期(今期)の当期純利益が前期比25.4%減の65億円を見込むと発表し、従来予想の12%減の77億円から下方修正となる発表を受け、大幅安となりました。
カー用品などを手掛けるソフト99コーポレーション(4464)はストップ高水準となる20.3%高の2,961円をつけ年初来高値を更新しましたアクティビストとして知られるエフィッシモ・キャピタル・マネージメントは12日、同社に対してTOB(株式公開買い付け)を実施すると発表し、エフィッシモが提示したTOB価格の1株4,100円にさや寄せするかたちで買い注文が殺到しました。
VIEW POINT: 明日への視点
本日の日経平均は初の45,000円台をつけるなど堅調な推移となりました。一方で、今週は日米の中銀会合が注目され、明日の注目材料としては8月の米小売売上高の発表があげられます。同指標の市場予想は前月比0.2%増と前回から鈍化が見込まれ、FOMC(米連邦公開市場委員会)を前に、足元の消費動向に注目です。
(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 山口 慧太)
