【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 44,938.31  △16.04 (8/20)
NASDAQ: 21,172.86  ▼142.10 (8/20)

1.概況

昨日の米国市場では、主要3指数は高安まちまちで取引を終えました。ダウ平均は前日から横ばいとなる44,922ドルで取引を開始すると、ハイテク株の売りに押される形で一進一退の値動きを見せる中、ディフェンシブ株の一角には買いが入り、指数を下支えしたことで、最終的に16ドル高の44,938ドルで取引と続伸で取引を終えています。

一方、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は、前日比142ポイント安の21,172ポイントと続落して取引を終えました。また、S&P500株価指数も15ポイント安の6,395ポイントで取引を終え、小幅ながら4日続落で取引を終えました。

2.経済指標等

米エネルギー情報局(EIA)発表の週間の原油在庫は、前週比601.4万バレル減少となり、前週の303.6万バレルから大幅に減少しました。同時に発表されたガソリン在庫は272万バレル減、暖房油や軽油などを含む留出油在庫が234.3万バレル増となりました。

3.業種別動向

S&P500の業種別株価指数では、全11業種のうち7業種が上昇しました。エネルギーやヘルスケア、生活必需品などが1%未満の小幅高となっています。一方、4業種が下落し、なかでも一般消費財・サービスは1%以上の下落となりました。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄は30銘柄中20銘柄が上昇となりました。トラベラーズ・カンパニーズ[TRV]が2%以上上昇したほか、ウォルマート[WMT]とキャタピラー[CAT]が1%以上上昇しました。一方で、10銘柄が下落となり、アップル[AAPL]とアマゾン・ドットコム[AMZN]が2%近く下落したほか、ユナイテッドヘルス・グループ[UNH]とホームデポ[HD]も1%以上の下落となりました。その他、ナイキ[NKE]とマイクロソフト[MSFT]などが1%未満の下落、エヌビディア[NVDA]も小幅ながら続落となりました。

ダウ平均構成銘柄以外では、アナログ・デバイシズ[ADI]が市場予想を上回る四半期決算の内容を発表し、また先行きの見通しも市場予想を上回る内容であったことなどから、6.3%上昇しました。ディスカウントストアのティージェイエックス・カンパニーズ[TJX]は四半期の収益が増益となり、通期のEPS(1株あたり利益)を上方修正したことが好感され2.7%上昇しました。一方で小売大手のターゲット[TGT]は直近四半期の売上高と既存店売上高がいずれも前年同期比で減少し、先行きも客足が一段の悪化をする見込みで、またCEOの交代発表も売り材料となり、6.3%安となりました。テスラ[TSLA]は、イーロン・マスクCEOが6人乗りSUVである「モデルYL」の国内販売を行わない可能性を示唆したことが材料視され、1.6%下落しました。

5.為替・金利等

長期金利は、前日から0.01%低い4.29%となりました。21日朝のドル円は、147円台前半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

米国市場は高安まちまちとなりました。ハイテク株などは売りが優勢であったことから、本日の日本市場も軟調なスタートが予想されます。また、ジャクソンホール会議の開催が迫ってきていることも、様子見ムードを強める材料となるでしょう。上昇の材料も限られているなかで、底堅い動きができるが鍵になると考えます。

(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 山口 慧太)