【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 41,841.63  △353.44 (3/17)
NASDAQ: 17,808.66  △54.58 (3/17)

1.概況

昨日の米国市場では、主要3指数が揃って続伸となりました。寄付き前に公表された2月の米小売売上高は、市場予想を下回ったもののプラス圏に回復となり、警戒されたほどの悪化にはならず米消費の底堅さを示したことから、景気敏感株を中心に幅広い銘柄に買いが広がりました。

ダウ平均は27ドル安で取引を開始しましたが、すぐにプラスへ転じ、その後は終日上げ幅を広げる展開となりました。一時は524ドル高まで上昇する場面もありましたが、引けにかけてはやや上げ幅を縮小し、最終的に353ドル高の41,841ドルで取引を終了しました。

また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は54ポイント高の17,808ポイント、S&P500株価指数は36ポイント高の5,675ポイントで取引を終え、いずれも続伸しました。

2.経済指標等

2月の米小売売上高は前月比0.2%増となり、市場予想(0.7%増)を下回ったものの、前月の1.2%減(速報値0.9%減から下方修正)から回復しました。また、自動車を除いた米小売売上高は前月比0.3%増で市場予想と一致し、前月の0.6%減(速報値0.4%減から下方修正)からこちらも回復をみせました。3月のニューヨーク連銀製造業景気指数はマイナス20となり、市場予想と前回結果を下回りました。

3.業種別動向

S&P500の業種別株価指数は、全11業種のうち10業種が上昇となりました。幅広い業種が買われ、不動産やエネルギー、生活必需品、資本財・サービス、金融、素材、ヘルスケアが1%以上上昇しました。一方で、一般消費財・サービスの1業種のみが小幅に下落となりました。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄では、30銘柄中27銘柄が上昇となり、特にナイキ[NKE]やウォルマート[WMT]、ユナイテッドヘルス・グループ[UNH]が2%以上上昇しました。そのほか、スリーエム[MMM]やアイビーエム[IBM]、ゴールドマン・サックス[GS]など10銘柄が1%以上上昇しています。一方で、エヌビディア[NVDA]やアマゾン・ドットコム[AMZN]、アメリカン・エキスプレス[AXP]の3銘柄が下落となり、特にエヌビディア[NVDA]とアマゾン・ドットコム[AMZN]は1%以上下落しました。

ダウ平均構成銘柄以外では、インテル[INTC]が6.8%上昇して大幅に4日続伸となりました。また、ネットフリックス[NFLX]は、アナリストの投資判断と目標株価の引き上げを受けて、3.5%上昇しました。一方で、電気自動車のテスラ[TSLA]は、アナリストの目標株価引き下げを受けて、4.8%下落しました。

5.為替・金利等

米長期金利は前週末から0.01%低い4.30%となりました。ドル円は、円安方向に進展して149円台前半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は、昨日の米国市場で主要3指数がそろって続伸となった流れを引継ぎ、上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか、日経平均は3万8000円台回復へ向けてどれだけ上げ幅を広げられるかがポイントとなりますが、本日18日から19日の日程で日銀金融政策決定会合とFOMC(米連邦公開市場委員会)が開催(日本時間3月19日から20日)されることから、重要イベントを前に様子見姿勢が強まりそうです。

(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 岡 功祐)