日本株は当初様子見からのスタート
大発会の日本株は、前年終値を挟んで小動きの展開となりそうだ。高値圏にある米国株も神経質な動きとなっており、年初から方向は出にくいだろう。当初は様子見からのスタートとなると思われる。その後は週を通じて一進一退の展開か。日経平均は4万円を回復する場面もありそうだが、そのまま上値を追うには材料不足。週末に米雇用統計を控えて徐々に値動きが限られそうだ。
今週は日米注目材料が目白押し
今週、日本では9日の毎月勤労統計調査の発表が注目される。同じく9日には日銀の支店長会議もある。1月の利上げ実施見通しは低下したが、年前半の日銀の利上げ観測は依然として強いことから、実質賃金や支店長会議の内容次第で金融株が物色されることもあるだろう。
また国内では小売り関連の決算発表が相次ぐ。8日にサイゼリヤ(7581)、9日にセブン&アイ・ホールディングス(3382)、ファーストリテイリング(9983)、10日に吉野家HD(9861)が決算を発表する。
米国では8日にJOLTS求人件数、ISM非製造業景気指数、ADP雇用レポート、12月のFOMC議事録、9日に週次新規失業保険申請件数、10日に雇用統計、ミシガン大学消費者信頼感指数などが発表される。先週は週次の新規失業保険申請件数のデータに長期金利が大きく反応する場面があった。米国市場は雇用関連の指標にナーバスになってきているようだ。今週は雇用関連の重要指標が目白押しなので目が離せない展開が続く。
バイデン米大統領が3日、日本製鉄(5401)のUSスチール[X]買収計画に中止命令を出した。残念なニュースだが、個別の話なので日本株相場全体への影響は、目先はないだろう。ただし、あくまで「目先」の影響はないだけで、中長期的にはいろいろ波紋は広がる。
今週から新年相場のスタートである。
予想レンジは3万9200円~4万300円とする。