仕掛け的な先物売りによる鋭角的な下げに注意
先週末の米国株市場は米関税政策への警戒やインフレ懸念で大幅に下落した。シカゴ市場の日経平均先物も連れ安し、6月物は前日比1015円安の3万6380円で終えた。週明けの東京市場で日経平均は3万6000円台の取引で始まりそうだ。
このところの相場の急落要因となったトランプ関税に引き続き警戒する地合いが継続するだろう。米国のトランプ大統領は貿易相手国と同じ水準まで関税率を引き上げる「相互関税」の詳細などを4月2日に発表する見通し。まずはその中身を見定めるまでは動きようがない。
毎度のことだが、「投資家が動けない」とわかっていれば投機筋は安心して売ってくる。仕掛け的な先物売りによる鋭角的な下げに注意したい。
月初週の今週は重要な経済指標の発表が目白押し
問題は米国経済がスタグフレーションに陥る懸念が出ていることだ。月初週の今週は重要な経済指標の発表が目白押しとなるだけに、いつも以上に経済指標への注目度は高まっている。
米国の主要な経済指標の発表は、3月31日にシカゴ購買部協会景気指数、4月1日に製造業PMI(確報値)、JOLTS求人件数、ISM製造業景気指数、2日にADP雇用レポート、3日に週次新規失業保険申請件数、サービス業PMI(確報値)、コンポジットPMI(確報値)、ISM非製造業景気指数、そして週末の4日に雇用統計と続く。雇用統計の重要性は言うまでもないが、まずは4月1日に発表されるISM製造業景気指数が最初の関門だ。前回2月のISM製造業景況感指数は50.3と、景気判断の分かれ目である50を上回ったものの市場予想を下回った。今回発表の3月分は49.9と、節目の50を下回る見通しだ。景気悪化懸念が一段と強まり、米国株の底入れが見えない状況になる恐れがある。
国内では日銀短観が発表になる。注目される大企業・製造業の業況判断DIは悪化が見込まれる。トランプ政権が鉄鋼製品とアルミニウムに関税を課したことで部品の調達や生産に影響を受けた企業が出ていることや、年明けから円高傾向となったことで輸出の採算が悪化したことなどがその理由だ。先行きの景気判断についても、アメリカの関税政策の不透明さが増していることなどを理由に悪化する見通し。問題はその程度である。短観では設備投資計画にも注目したい。
今週は週末に安川電機(6506)の決算発表がある。低迷している中国経済には回復の兆しも見え始めているだけに安川の決算がひとつの明るい材料になるか注目したい。
今週のレンジは3万5900円~3万7300円とする。