今週は日米英の中央銀行の政策会合が開催される中銀ウイーク

今週は日米英の中央銀行の政策会合が開催される中銀ウイークだ。FRB(米連邦準備制度理事会)が17-18日のFOMC(米連邦公開市場委員会)で0.25%の利下げを実施するのは織り込み済み。 市場の焦点はパウエル議長の記者会見の発言やFOMC参加者の政策金利見通し(ドットチャート)に移っている。日銀は18-19日で金融政策決定会合を開くが、今会合では利上げは見送られるとの公算が高い。

波乱の余地は、パウエル議長が利下げに慎重な見通しを示すかもしれないという点である。ドットチャートでも利下げシナリオについて、FRBのコンセンサスと市場の期待とが乖離する可能性もある。その場合、米国金利が上昇し、米国株安につながるリスクもあり得るので、警戒しておきたい。

キオクシア上場による半導体セクターと関連銘柄への影響に警戒

国内では18日に半導体メモリー大手のキオクシアホールディングス(銘柄コード:285A)が東証プライム市場にIPO(新規上場)する。公開価格を基にした想定時価総額は約7840億円。 市場からの資金吸収額は約1200億円と、ブルームバーグのデータでは今年3番目の大きさだと報じられている。半導体セクターのリバランスや需給調整で関連銘柄に想定外の価格変動が起きるリスクも念頭に入れておきたい。

また、18日に発表されるマイクロン・テクノロジー[MU]の決算も日本の半導体製造装置メーカーの株価に影響を及ぼすため、注目である。

テクニカルは相場の軟調を示すが下押しは深くない

日経新聞にも書かれていたように、日経平均のチャートの形状がよろしくない。アイランドリバーサルで典型的な頭打ちの兆候を示している。セオリー通りなら、相場は軟調となりそうだ。FOMC、日銀会合とも市場の予想通りの結果でイベント通過となった場合、材料出尽くしで市場では膠着感が強まるだろう。 海外投資家のクリスマス休暇入りでそのまま閑散相場となりそうだ。ただ、「閑散に売りなし」の格言通り、上値は重くなっても、下押しは深くないだろう。

予想レンジは3万8800円~3万9500円とする。