【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 40,589.34 △654.27 (7/26)
NASDAQ: 17,357.88 △176.16 (7/26)
1.概況
先週末の米国市場はハイテク株に買い戻しの動きがみられたことや、6月の米個人消費支出(PCE)物価指数が市場予想に一致する内容だったことで利下げ観測が強まり大幅上昇となりました。205ドル高でスタートしたダウ平均は昼過ぎに818ドル高まで上昇した後伸び悩むとやや上げ幅を縮めましたが、引き続き堅調に推移すると結局654ドル高の40,589ドルで取引を終え続伸となりました。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も176ポイント高の17,357ポイントと4日ぶりに反発となっています。
2.経済指標等
6月の米個人消費支出(PCE)物価指数は前月比0.1%上昇となり市場予想と一致しました。変動の大きい食品とエネルギーを除いたコア指数も前月比0.2%上昇とこちらも市場予想と一致していす。また、個人消費支出(PCE)も月比0.3%増となり市場予想と一致しました。6月の米個人所得は前月比0.2%増に止まり市場予想を下回っています。一方で7月の米ミシガン大学消費者態度指数確報値は66.4と速報値から上昇し市場予想も上回りました。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は11業種全てが上げ、資本財・サービスと素材、不動産、金融、一般消費財・サービス、情報技術が1%以上上昇しています。
4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄は30銘柄中27銘柄が上げました。そのなかでもスリーエム[MMM]が決算で売上高や1株利益が市場予想を上回ったうえ、通期の1株利益の見通しを上方修正したことで急伸し23%近く上昇したほか、セールスフォース[CRM]とアメリカン・エキスプレス[AXP]、ビザ[V]、トラベラーズ[TRV]も2%以上上げました。一方でメルク[MRK]とウォルマート[WMT]、IBM[IBM]の3銘柄が小幅に下げています。ダウ平均構成銘柄以外では、半導体株が高くクアルコム[QCOM]とウエスタン・デジタル[WDC]、テキサス・インストゥルメンツ[TXN]が2%を超える上昇となり、マイクロン・テクノロジー[MU]も2%近く上げました。アドバンスト・マイクロ・デバイシズ[AMD]も1%以上上昇しています。また、決算で利益が市場予想を上回ったことで油田サービス大手のベーカー・ヒューズ[BKR]が6%近く上げています。
5.為替・金利等
先週末の長期金利は0.05%低い4.19%となりました。ドル円は153円台後半で推移しています。
VIEW POINT: 今日の視点
本日の日本市場は米国株高を受けて上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が節目の38,000円を超えてどこまで上値を伸ばすことができるかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)