【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 39,753.75  △32.39 (7/11)
NASDAQ: 18,283.41  ▼364.04 (7/11)

1.概況

米国市場は高安まちまちとなりました。ダウ平均は米消費者物価指数(CPI)の結果を受けて9月の利下げ観測が強まり景気敏感株の一角が買われたことで小幅に続伸となりましたが、S&P500株価指数とナスダック総合株価指数はハイテク株を中心に利益確定の売りが出て8日ぶりに反落となりました。26ドル安でスタートしたダウ平均は朝方に98ドル安まで下落しましたが、売り一巡後に下げ渋るとプラスに転じ154ドル高まで上昇しました。その後伸び悩むと午後には小幅にマイナスとなる場面もありました。しかし、大きく下げることなく底堅さをみせると結局32ドル高の39,753ドルで取引を終えています。一方でS&P500株価指数が49ポイント安の5,584ポイントとなったほか、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も364ポイント安の18,283ポイントとなっています。

2.経済指標等

6月の米消費者物価指数(CPI)は前年同月比3.0%上昇と伸びが前月から鈍化し市場予想を下回りました。変動の大きい食品とエネルギーを除いたコア指数も前年同月比3.3%上昇と前月から伸びが鈍化し市場予想を下回っています。また、先週一週間の米新規失業保険申請件数は前週比1万7000件減の22万2000件となり市場予想以上に改善しました。さらに6月の米財政収支は660億ドルの赤字となっています。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち7業種が上げ、不動産が2%を超える上昇となったほか、公益事業と素材、資本財・サービス、エネルギーも1%以上上げています。一方で4業種が下げ、情報技術とコミュニケーション・サービスが2%を超える下落となり、一般消費財・サービスも1%以上下げています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄では11銘柄が下げ、インテル[INTC]が4%近く下落したほか、マイクロソフト[MSFT]とアマゾン・ドット・コム[AMZN]、アップル[AAPL]も2%以上下げています。一方で19銘柄が上げ、ホーム・デポ[HD]が2%を超える上昇となっています。ダウ平均構成銘柄以外では主力ハイテク株の下げが目立ち、ロボタクシー発表を延期すると伝わったテスラ[TSLA]が8%を上回る下落となり、フェイスブックを運営するメタ・プラットフォームズ[META]も4%以上下げました。ネットフリックス[NFLX]も3%を超える下落となり、グーグルの持ち株会社であるアルファベット[GOOGL]も3%近く下げています。半導体関連株も安く、半導体株ではエヌビディア[NVDA]が5%を超える下落となり、クアルコム[QCOM]とマイクロン・テクノロジー[MU]も4%以上下げています。半導体製造装置株ではラム・リサーチ[LRCX]が6%近く下落し、アプライド・マテリアルズ[AMAT]も5%以上下げました。また、英半導体設計大手のアーム・ホールディングス[ARM]も7%余り下落しています。さらに決算が市場予想に届かなかったことなどでデルタ航空[DAL]が4%近く下げました。他の空運株にも売りが波及し、アメリカン航空グループ[AAL]とユナイテッド・エアラインズ・ホールディングス[UAL]も3%を超える下落となっています。

5.為替・金利等

長期金利は6月の米消費者物価指数(CPI)が市場予想を下回る伸びとなったことで0.07%低い4.21%となりました。ドル円は急速に円高が進み159円台前半で推移しています。一時157円台を付ける場面もありました。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米ハイテク株安と円高を受けて下落してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均は節目の42,000円を割り込み下げ幅を広げそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)