ウェルズ・ファーゴ[WFC]決算:1株利益は1.26ドルで市場予想を上回る

ウェルズ・ファーゴは、米国の最大手銀行のひとつである。総資産額はおよそ1.9 兆ドルに上る。事業は、リテイル銀行部門、商業銀行部門、企業・投資銀行部門、ウェルス・資産運用部門の4つの主要部門を通じて展開されている。事業のほぼ全てが米国に焦点を当てている。

出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.

第1四半期(1-3月期)実績 

★収入・・・前年同期比1%増の208.63億ドル(市場予想は202.13億ドル) 
★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・1.26ドル(市場予想は1.08ドル)

決算総括

1-3月期(第1四半期)売上高、調整済みEPSはともに予想を上回った。米連邦預金保険公社(FDIC)は米地銀シリコンバレーバンクなどの破綻時の預金保護にかかった費用を回収するため、前の四半期から米銀各行に特別な負担金を課している。ウェルズは1-3月期に2.84億ドルを追加で負担した。 

今後の株価見通し

純金利収入が予想を下回った。また、不良債権の償却額は11億ドルと前年同期から2倍に増えた上、予想より悪化した。一方で、同行は、同意命令が解除されている。これはプラス要因だ。当面値固めの動きが予想される。 

ジェイピー・モルガン・チェース[JPM]決算:1株利益は4.63ドルで市場予想を上回る

ジェイピー・モルガン・チェースは、4兆ドル近い資産を有する米国最大の複合金融機関の1つである。コンシューマー&コミュニティ・バンキング、コーポレート&インベストメント・バンキング、コマーシャル・バンキング、アセット&ウェルス・マネジメントの4つの主要部門からなる。複数の国で事業を展開している。

出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.

第1四半期(1-3月期)実績 

★収入・・・前年同期比8.2%増の425.48億ドル(市場予想416.39億ドル)
★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・4.63ドル(市場予想4.17ドル)

決算総括

1-3月期(第1四半期)売上高、調整済みEPSはともに予想を上回った。ただし、小幅に引き上げた2024年通期の純金利収入ガイダンスが予想を下回った。また通期の調整後経費ガイダンスも予想より増えた。結局株価は前日比6.5% 安で終えた。米連邦預金保険公社(FDIC)は米地銀シリコンバレーバンクなどの破綻時の預金保護にかかった費用を回収するため、前の四半期から米銀各行に特別な負担金を課している。同行は2024年1-3月期に7.25億ドルを追加で負担した。

デルタ航空[DAL]決算:1株利益は0.45ドルで市場予想を上回る

デルタ航空は、アトランタに拠点を置き、世界50ヶ国以上300を超える都市にネットワークを有する世界最大規模の航空会社である。ハブ&スポークネットワークの運航体系で、最大のハブ空港であるアトランタ、ニューヨーク、ソルトレイクシティ、デトロイト、シアトル、ミネアポリス・セントポールに世界中から乗客を集約し各地への乗り継ぎを行う。

出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.

第1四半期(1-3月期)実績 

★売上高・・・前年同期比6%増の125.63億ドル(市場予想は125.04億ドル) 
★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・0.45ドル(市場予想は0.36ドル)

決算総括

1-3月期(第1四半期)売上高、調整済みEPSはともに予想を上回った。ガイダンスも公表し、第2四半期の1株利益は予想上回る見通しを示している。法人の出張の増加や、夏に向けてのレジャー需要が堅調に推移していることが寄与した。

モルガン・スタンレー[MS]決算:1株利益は2.02ドルで市場予想を上回る

モルガン・スタンレーは、世界有数の投資銀行で、その歴史は前身となる会社が設立された1924年にまで遡る。事業は、機関投資家向け証券部門、ウェルス・マネジメント部門、投資運用部門で構成され、さまざまな金融商品やサービスを事業法人、政府系機関、金融機関や個人に提供している。2022年末時点の顧客資産はおよそ4兆ドルにのぼり、従業員数は全世界でおよそ8万人を超える。純営業収益の約50%は機関投資家向け証券事業、残りをウェルス・マネジメント事業と投資運用事業が占める。米国外の拠点の純営業収益が全体のおよそ30%を占めている。

出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.

第1四半期(1-3月期)実績

★収入・・・前年同期比4%増の151.36億ドル(市場予想は144.59億ドル)
★1株当たり利益・・・2.02ドル(市場予想は1.66ドル)

決算総括

純利益が前年同期比14%増の34億ドル(約5,200億円)だった。株式や債券の引き受けが好調で投資銀行業務の手数料収入が伸びた。富裕層向け資産運用ビジネスも堅調だった。1株当たり利益(EPS)は2.02ドルと、市場予想(1.66ドル)を上回った。 

今後の株価見通し

主力部門のウェルス・マネジメントが予想以上に好調だった。トレーディング部門も株式、債券・為替・商品(FICC)とも予想を上回った。94ドル超えから、投資タイミングを図りたい。

シティグループ[C]決算:1株利益は1.74ドルで市場予想を上回る

シティグループは、100を超える国と地域で事業を展開するグローバルな金融サービス会社である。機関投資家顧客グループ、パーソナルバンキングおよびウェルスマネジメントグループの2つの主要部門からなる。主な業務は、米国での多国籍企業に対する国境を越えた銀行業務、投資銀行業務およびトレーディング、ならびにクレジットカードサービスである。

出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.

第1四半期(1-3月期)実績 

★総収入・・・前年同期比2%減の211.04億ドル(市場予想は203.85億ドル)
★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・1.74ドル(市場予想は1.23ドル)

決算総括

1-3月期(第1四半期)収入、調整済みEPSはともに予想を上回った。シリコンバレーバンク(SVB)など米地銀破綻時の預金保護にかかった費用を回収するため、米連邦預金保険公社(FDIC)が課した特別な負担金も重荷となった。1-3月期の計上額は2億5100万ドルだった。