【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 38,627.99  ▼145.13 (2/16)
NASDAQ: 15,775.65  ▼130.52 (2/16)

1.概況

先週末の米国市場は1月の米卸売物価指数(PPI)が市場予想を上回ったことで早期の利下げ観測が後退し3日ぶりに反落となりました。21ドル安でスタートしたダウ平均は朝方に189ドル安まで下落した後持ち直すと午後に入り51ドル高まで上昇する場面もありましたが、伸び悩むと引けにかけて下落に転じ結局145ドル安の38,627ドルで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も130ポイント安の15,775ポイントとなっています。

2.経済指標等

1月の米卸売物価指数(PPI)は前月比0.3%上昇し市場予想を上回りました。一方で1月の米住宅着工件数は年率換算で前月比14.8%減の133万1000戸となり市場予想を下回りました。2月の米ミシガン大学消費者態度指数速報値も79.6と前月から上昇しましたが市場予想を下回っています。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち8業種が下げ、コミュニケーション・サービスが1%を超える下落となったほか、不動産も1%近く下げました。一方で素材とヘルスケア、生活必需品の3業種が上げています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄ではナイキ[NKE]が2%を超える下落となったほか、アムジェン[AMGN]も2%近く下げました。シスコシステムズ[CSCO]とインテル[INTC]、スリーエム[MMM]も1%以上下落しています。一方でメルク[MRK]が1%近く上げています。ダウ平均構成銘柄以外では半導体製造装置大手のアプライド・マテリアルズ[AMAT]が決算で予想を上回る2-4月期の売上高の見通しを発表したことなどから6%を超える上昇となりました。暗号資産交換所大手の米コインベース・グローバル[COIN]も2023年第4四半期の純損益が黒字に転換したことで9%近く上げています。料理宅配アプリのドアダッシュ[DASH]は人件費の上昇で四半期の利益率が予想を下回るとの見通しを示したことで8%余り下げています。

5.為替・金利等

先週末の長期金利は0.05%高い4.28%となりました。ドル円は150円台前半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国株安を受けて下落してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が朝方の売り一巡後に下げ渋るような動きをみせるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)