テスラ[TSLA]決算:1株利益は0.71ドルで市場予想を下回る

テスラは、2003年設立のカリフォルニア州パロアルトに本社を置く垂直統合型サステナブルエネルギー企業である。電動モビリティ社会への移行を目指し電気自動車を開発・製造している。エネルギー発電用ソーラーパネルやソーラールーフ、住宅や公益を含む商業不動産向けの貯蔵ステーションのためのバッテリーを販売している。高級セダン、中型セダン、クロスオーバーSUVなど、複数の車種を製造している。また、より価格の安いセダン、小型SUV、ライトトラック、セミトレーラートラック、スポーツカーなどの販売を開始する計画である。2022年の世界の自動車納入台数は、130万台をやや上回る。

出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.

第4四半期(10月-12月期)実績

★売上高・・・前年同期比の6%増の251.7億ドル(市場予想は258.7億ドル)
★1株当たり損益(調整後)・・・0.71ドル(市場予想は0.73ドル) 

決算総括

10-12月期(第4四半期)売上高、調整済みEPSはともに予想を下回った。また、次世代車の投入に取り組む中で、2024年について販売台数の伸びが2023年よりも著しく低下する可能性を示唆した。

同社は今回、具体的な納車台数の目標を提示していない。同社は以前から複数年に渡る年平均成長率を50%としてきた。

今後の株価見通し

当面下値模索の動きが予想される。

ラム・リサーチ[LRCX]決算:1株利益は7.52ドルで市場予想を上回る

ラム・リサーチは、世界最大級の半導体製造装置メーカーである。半導体上に層を形成し、その後に各層からパターンを選択的に除去する蒸着とエッチングの市場セグメントに特化している。エッチングで市場シェアトップ、蒸着で第2位の市場シェアを持つ。DRAMやNANDチップのメモリーチップメーカーとの取引が多い。台湾セミコンダクター・マニュファクチャリング(TSMC)[TSM]、サムスン、インテル[INTC]、マイクロン・テクノロジー[MU]など世界最大級のチップメーカーを主要顧客としている。

出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.

第2四半期(10月-12月期)実績

★売上高・・・前年同期比29%減の37.6億ドル(市場予想は37億ドル) 
★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・7.52ドル(市場予想は7.14ドル) 

決算総括

10-12月期(第2四半期)売上高、調整済みEPSはともに予想を上回った。続く第3 四半期のガイダンスも公表し、予想を上回る1株利益の見通しを示した。

今後の株価見通し

900ドルを目指す展開が予想される。

アイビーエム[IBM]決算:1株利益は3.87ドルで市場予想を上回る

アイビーエムは、企業の情報技術(IT)において必要なあらゆる側面に関与しているような企業である。主に、ソフトウェア、ITサービス、コンサルティング、ハードウェアを販売している。175ヶ国で事業を運営し、約35万人を雇用している。8万のビジネスパートナーを有し、5,200の顧客(フォーチュン500企業全体の95%を占める)にサービスを提供している。B2B企業であるが、対外的影響はかなり大きく、例えば、全クレジットカード取引の90%をグローバルに管理し、世界の全無線接続の50%を担当している。

出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.

第4四半期(10月-12月期)実績

★売上高・・・前年同期比4.1%増の173.8億ドル(市場予想は172.9億ドル)
★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・3.87ドル(市場予想は3.76ドル) 

決算総括

10-12月期(第4四半期)売上高、調整済みEPSはともに予想を上回った。フリーキャッシュフロー(FCF)も予想を上回っている。通期の見通しでも予想を上回る FCF の見通しを示した。売上高は1桁台半ばの伸びを見込んでおり、予想を上回っている。クリシュナ CEO は「第4四半期はハイブリッド・クラウドとAIオファリングの継続的な採用が売上高の伸びをけん引した」と述べている。

今後の株価見通し

220ドルを目指す展開が予想される。

ASMLホールディング[ASML]決算:1株利益は5.20ユーロで市場予想を上回る

ASMLホールディングは、半導体の製造に使用されるフォトリソグラフィシステムのリーダー企業である。フォトリソグラフィは、フォトマスクから半導体ウェハ上に回路パターンを露光するために光源が使用されるプロセスである。この分野の最新の技術進歩によって、チップメーカーではシリコンの同じ領域上のトランジスタ数を継続的に増やすことが可能となる。従来、リソグラフィは最先端のチップ製造におけるコストの大きな割合を占めていた。ほとんどの部品の製造を外部委託し、組み立て業者のように機能する。主な顧客は、台湾セミコンダクター・マニュファクチャリング(TSMC)[TSM]、サムスン、インテル[INTC]である。

出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.

第4四半期(10月-12月期)実績

★売上高・・・前年同期比13%増の72.37億ユーロ(市場予想は69.27億ユーロ)
★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・5.20ユーロ(市場予想は4.80ユーロ)

決算総括

10-12月期(第4四半期)売上高、調整済みEPSはともに予想を上回った。受注も過去最高に達した。続く第1四半期売上高ガイダンスレンジと、粗利率ガイダンスレンジはともに予想を下回った。中国向け輸出に新たな規制がかけられる中、2024年に関して慎重な見通しを据え置いた。 

今後の株価見通し

史上最高値である670ドル超えから、950ドルを目指す展開が予想される。

インテル[INTC]決算:1株利益は0.54ドルで市場予想を上回る

インテルは、主要なデジタル半導体メーカーである。世界のPCおよびデータセンター市場向けにマイクロプロセッサーの設計および製造に注力している。マイクロプロセッサーx86シリーズを開発した。半導体進化を予測する「ムーアの法則」は創業者のひとりであるゴードン・ムーアによって提唱された。引き続き、PC市場とサーバー市場向けの中央処理装置(CPU)市場シェアのリーダーである。また、通信インフラ、自動車、モノのインターネット(IoT)など、新たな分野にも進出している。自社のチップ製造能力を他社向けにチップを構築するアウトソーシングファウンドリーモデルに活用しようとしている。

出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.

第4四半期(10月-12月期)実績

★売上高・・・前年同期比9.7%増の154.1億ドル(市場予想は151.7億ドル)
★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・0.54ドル(市場予想は0.44ドル)

決算総括

10-12月期(第4四半期)売上高、調整済みEPSはともに予想を上回った。主力のクライアント・コンピューティング部門が好調だった。しかし、データセンター&AI部門が予想を若干下回ったほか、通期の1株利益および売上高、粗利率の見通しが予想を下回った。

今後の株価見通し

当面下値模索の動きとなろう。