ベライゾン・コミュニケーションズ[VZ]決算:1株利益は1.08ドルで市場予想と一致

ベライゾン・コミュニケーションズは、現在では無線通信事業が主な事業(売上高の約70%、営業利益のほぼ全てを生み出す)となっている。全国規模のネットワークを有し、ポストペイド契約者数が9,200万人、プリペイド契約者数が2,200万人(Tracfone買収後)の米国最大の無線通信会社である。固定回線通信事業には、住宅および事業者との契約件数がおよそ2,500万件に上る北東部のローカル・ネットワーク事業や全国の企業向けサービス事業が含まれ、約800万人の顧客にブロードバンドサービスを提供している。また、多くの場合、同社のネットワークと他の通信会社のネットワークを併用して全国の企業に通信サービスを提供している。

出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.

第4四半期(10月-12月期)実績

★売上高・・・前年同期比0.3%減の351.30億ドル(市場予想は344.91億ドル)
★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・1.08ドル(市場予想は1.08ドル)

決算総括

10-12月期(第4四半期)売上高は予想を上回ったが、調整済みEPSは予想とほぼ一致した。また、通期ガイダンスも公表し、予想を上回る1株利益の見通しを示したことが好感されている。3四半期連続で減少していた個人向け携帯電話の契約数が増加に転じたことも追い風となっている。コンシューマー・グループの携帯電話契約数は31万8,000件の増加に転じた。

今後の株価見通し

46ドル超えから、投資タイミングを図ることになろう。

ゼネラル・エレクトリック・カンパニー[GE]決算:1株利益は1.03ドルで市場予想を上回る

ゼネラル・エレクトリック・カンパニーは、米国の発明家トーマス・エジソンが設立した会社ともう一社が1892年に合併して誕生した。今日では、航空旅行、およびエネルギー転換における世界的なリーダーである。差別化された技術と世界中に広がる設備の巨大な工業的インストールベースで知られている。このインストールベースには、航空宇宙用エンジン、ガスタービンおよび蒸気タービン、陸上および洋上風力タービンが含まれる。利益の大部分は、一般的に利益率が高いサービス収入によるものである。元ダナハーのローレンス・カルプCEOがリーンの原則に基づいて、コングロマリットの数年にわたる業績回復をリードしている。

出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.

第4四半期(10月-12月期)実績

★売上高・・・前年同期比12%減の185.00億ドル (市場予想は172.51億ドル) 
★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・1.03ドル(市場予想は0.91ドル)

決算総括

10-12月期(第4四半期)売上高、調整済みEPSはともに予想を上回った。ジェットエンジン事業は堅調な航空のおかげで好調を維持し、エネルギー事業も回復。ただ、株価は冴えない反応を示している。第1四半期の1株利益の見通しが予想を下回ったことを嫌気している。同社株はこの1年で69%上昇しており、今回の数字が失望を買った。

今後の株価見通し

150ドルを目指す展開が予想される。

プロクター・アンド・ギャンブル[PG]決算:1株利益は1.84ドルで市場予想を上回る

プロクター・アンド・ギャンブルは、日用消費財の製造で世界最大手のひとつに入る。1837年に創業、年間売上高は800億ドルを超える。タイド(洗濯用洗剤)、シャ-ミン(トイレットペーパー)、パンテーン(シャンプー)やパンパース(おむつ)など、よく知られた20種以上のブランド・ラインを有し、各ブランド製品の年間売上高は全世界ベースで10億ドルに及ぶ。選択と集中を進め、最後まで保有していた食品ブランドのプリングルズ(ポテトチップス)を2012年にケロッグに売却した。米国以外の地域が連結売上高の半分強を占める。

出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.

第2四半期(10月-12月期)実績

★売上高・・・前年同期比3.2%増の214.41億ドル(市場予想は215.68億ドル)
★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・1.84ドル(市場予想は1.71ドル)

決算総括

10-12月期(第2四半期)売上高は予想を下回ったが、調整済みEPSは上回った。物価高の中で消費者の買い控えが続いた。ベビー用品や健康用品、美容用品の購入量が前年を下回ったため、既存事業商品の販売量が7四半期連続で減少し、既存事業売上高も予想を下回っていた。

今後の株価見通し

157.50ドル超えから、190ドルを目指す展開が予想される。

ロッキード・マーチン[LMT]決算:1株利益は7.90ドルで市場予想を上回る

ロッキード・マーチンは、世界最大規模の防衛請負企業であり。2001年に「最新鋭ステルス戦闘機F-35」プログラムを受注して以来、欧米の高性能戦闘機市場を支配している。同社最大の事業部門は、航空機部門であり収益の3分の2以上をF-35プログラムから得ている。その他の事業部門には、シコルスキー・ヘリコプター事業を展開するロータリー・ミッションシステム部門、ミサイルおよびミサイル防衛システムの製造を行うミサイル・射撃統制部門、衛星の製造を行い、また、合弁会社United Launch Allianceからの持分利益が計上されている宇宙システム部門がある。

出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.

第4四半期(10月-12月期)実績

★売上高・・・前年同期比0.6%減の188.74億ドル(市場予想は179.42億ドル)
★1株当たり利益(継続事業ベース)・・・7.90ドル(市場予想は7.29ドル)

決算総括

10-12月期(第4四半期)売上高、調整済みEPSはともに予想を上回った。通期のガイダンスを公表し、売上高見通しは予想を上回ったものの、1株利益が予想を下回っていたことが嫌気されている模様。フリーキャッシュフロー(FCF)の見通しも予想を下回った。

RTX[RTX]決算:1株利益は1.29ドルで市場予想を上回る

RTXは、ユナイテッド・テクノロジーとレイセオンの合併により誕生した航空宇宙・防衛産業界で多角的に事業を展開する企業である。商用航空宇宙メーカーと防衛市場へのサプライヤとして、双方へのエクスポージャーがほぼ拮抗している。多角的航空宇宙製品・サービスのサプライヤであるコリンズ・エアロスペース部門、航空機エンジンメーカーであるプラット・アンド・ホイットニー部門、ミサイルおよびミサイル防衛システム、センサー、ハードウェア、通信技術を軍に提供する防衛元請会社であるレイセオン部門の3部門を通じて事業を運営している。

出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.

第4四半期(10月-12月期)実績

★売上高・・・前年同期比10%増の198.24億ドル (市場予想は196.83億ドル)
★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・1.29ドル(市場予想は1.24ドル)

決算総括

10-12月期(第4四半期)売上高、調整済みEPSはともに予想を上回った。同社の民間航空宇宙事業における航空機のリフティング・メンテナンスとスペアパーツの売上が急増した。コリンズ・エアロスペース、プラット&ホイットニーとも好調だった。通期のガイダンスも公表し、同社はトップセラーであるジェットエンジンの高額なリコール作業を強化する中で、予想を上回る1株利益の見通しを示したこと好感されている。

今後の株価見通し

102.50ドル超えから、125ドルを目指す展開が予想される。