今週の日本株相場は為替相場の動向に振り回される展開か
今週の日本株相場は、日銀の金融政策決定会合を巡る為替相場の動向に振り回される展開か。政策決定会合の予想は「現状維持」がコンセンサスだ。コンセンサス通りの結果なら市場の反応は限定的となるはずだが、現実にはそうでない例が先週のFOMCで見られている。日銀会合の結果が現状維持なら為替相場は円安が進み、日本株の上昇要因となるだろう。日経平均は3万3000円台への回帰が予想され、年内残り半月となった営業日で高値を試すことができるか正念場を迎える。
海外では主要株価指数が軒並み史上最高値を更新
海外ではNYダウ平均、ドイツDAX指数、インドSENSEXなど主要株価指数が軒並み史上最高値を更新している。欧米の利下げ期待が追い風になっている。特に先週は主要な半導体株で構成するフィラデルフィア半導体株指数(SOX)が2年ぶりに過去最高値を更新した。米国の半導体株のパフォーマンスは日経平均への影響度が大きい。外部環境は良好だ。
主な経済指標は国内では22 日に発表される11 月の全国消費者物価指数(CPI)が注目される。米国では20日に中古住宅販売件数とコンファレンスボードの消費者信頼感指数、21日にフィラデルフィア連銀製造業景況指数、22日に個人消費支出(PCE)デフレータが発表される。
懸念材料は岸田政権の支持率低下
懸念材料は岸田政権の支持率低下だ。日本経済新聞社とテレビ東京の12月の緊急世論調査で岸田内閣の支持率は26%に下落。毎日新聞が実施した全国世論調査では岸田内閣の支持率は16%で、内閣発足以来最低を2ヶ月連続で更新した。不支持率は79%だった。不支持率79%は、毎日新聞が世論調査で内閣支持率を初めて質問した1947年7月以来、最も高い。不支持率が過去最高、支持率は民主党政権末期並みの低さで、政権維持の「危険水域」と見なされる水準に入ってきた。相場への影響は、まだ見られないものの、ボディブローのように効いてくるかもしれない。年末高への期待を持ちつつ、政治リスクには警戒しておきたい。
予想レンジは3万2600円~3万3700円とする。