【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 33,891.94  ▼220.33 (11/9)
NASDAQ: 13,521.45  ▼128.97 (11/9)

1.概況

米国市場は長期金利の上昇が重石となり下落となりました。51ドル高でスタートしたダウ平均は寄り付きをほぼ高値に伸び悩むとマイナスに転じまもなくして130ドル安近くまで下落しましたが、下げ渋ると持ち直し昼過ぎまで前日終値を挟んでもみ合う展開となりました。しかし、その後売りが優勢になると下げ幅を広げ結局220ドル安の33,891ドルで取引を終え続落となっています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も128ポイント安の13,521ポイントと10日ぶりに反落となりました。

2.経済指標等

先週一週間の米新規失業保険申請件数は前週比3000件減の21万7000件となり市場予想以上に改善しました。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は11業種全てが下げました、そのなかでもヘルスケアが2%以上下落したほか、一般消費財・サービスも2%近く下げました。また、不動産と公益事業も1%を超える下落となりました。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄ではウォルト・ディズニー[DIS]が決算で1株利益が市場予想を上回ったことで7%近く上げ上昇率トップとなりました。一方でアムジェン[AMGN]が3%以上下げ下落率トップとなったほか、ホーム・デポ[HD]とウォルグリーン・ブーツ・アライアンス[WBA]、ナイキ[NKE]も2%を超える下落となりました。また、ジョンソン・エンド・ジョンソン[JNJ]とメルク[MRK]、シスコシステムズ[CSCO]も2%近く下げています。ダウ平均構成銘柄以外では、決算を発表した英半導体設計のアーム・ホールディングス[ARM]が10-12月期の業績見通しが市場予想に届かなかったことから5%余り下げました。さらにテスラ[TSLA]も売りの投資判断を受けて5%を上回る下落となっています。

5.為替・金利等

長期金利は30年物国債入札の結果が低調だったことなどで0.16%高い4.63%となりました。ドル円は151円台前半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国株安を受けて下落してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が節目の32,500円を維持できるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)