【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 35,438.07 △26.83 (7/25)
NASDAQ: 14,144.56 △85.69 (7/25)
1.概況
米国市場は決算を好感した買いが入り続伸となりました。10ドル高でスタートしたダウ平均はしばらく前日の終値を挟んで小幅にもみ合いました。しかし、昼前に買いが優勢になると上げ幅を広げ取引終盤には116ドル高まで上昇しました。その後は引けにかけて上げ幅を縮めましたが結局26ドル高の35,438ドルで取引を終え12日続伸となっています。ダウ平均が12連騰となるのは2017年2月以来6年5ヶ月ぶりとなります。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も85ポイント高の14,144ポイントと続伸となっています。
2.経済指標等
7月の米コンファレンスボード消費者信頼感指数は117.0と前月から上昇し市場予想を上回りました。5月の米S&Pコアロジック・ケース・シラー住宅価格指数で20都市圏住宅価格指数も前年同月比1.7%低下に止まり市場予想を上回っています。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち不動産や金融、一般消費財・サービスなどの6業種が下げました。一方で5業種が上げ、素材と情報技術が1%を超える上昇となっています。
4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄では決算で通期の1株利益の見通しを引き上げたスリーエム[MMM]が5%以上上げ上昇率トップとなったほか、決算で1株利益が市場予想を上回ったダウ[DOW]も2%近く上げスリーエムに次ぐ上昇率となっています。一方でトラベラーズ[TRV]とゴールドマン・サックス[GS]、メルク[MRK]、ウォルト・ディズニー[DIS]が1%以上下げています。
ダウ平均構成銘柄以外では、オランダの車載半導体大手のNXPセミコンダクターズ[NXPI]が決算で売上高と1株利益が市場予想を上回ったことから4%を上回る上昇となりました。他の半導体株にも買いが波及しアドバンスト・マイクロ・デバイセズ[AMD]とエヌビディア[NVDA]が2%以上上げています。また、ゼネラル・エレクトリック[GE]も決算で売上高と1株利益が市場予想を上回ったことから6%を超える上昇となりました。さらに取引終了後に決算を発表したグーグルの持ち株会社であるアルファベット[GOOGL]は売上高が市場予想を上回ったことから時間外で大幅高となっています。
5.為替・金利等
長期金利は0.01%高い3.88%となりました。ドル円はやや円高に振れ140円後半で推移しています。
VIEW POINT: 今日の視点
本日の日本市場はドル円が円高となっていることから軟調なスタートが予想されます。こうしたなか米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果発表を日本時間の27日未明に控えていることから様子見ムードの強い一日となりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)