1.概況
本日の日本市場は北朝鮮のミサイル発射を受けて地政学リスクへの警戒が高まり下落しました。130円安の19,319円で寄り付き170円近くまで下落した日経平均は、朝方の売りが一巡すると切り返し80円安余りまで下げ幅を縮めましたが、買いが続かず下げ幅を再び三桁に広げました。しかし、朝方に付けた安値近辺で下げ渋ったことで下げ幅を縮め前場は118円安で取引を終えました。前引けとほぼ同水準でスタートした後場の日経平均はあまり下げ幅を広げることなく推移すると14時過ぎから下げ幅を二桁に縮め結局87円安の19,362円で取引を終えています。こうしたなか商いは今日も盛り上がらず東証1部の売買代金は1兆8160億円と引き続き2兆円割れとなりました。新興市場はまちまちで東証マザーズ指数が6日ぶりに反落した一方で、日経ジャスダック平均は後場に上昇に転じ6日続伸となり前日に続いて年初来高値を付けています。

2.個別銘柄等
地政学リスクが高まるなか安全資産の国債に買いが向かい長期金利が低下したことを受けて金融株に安値を付けるものがみられました。みずほフィナンシャルグループ(8411)やりそなホールディングス(8308)、第一生命ホールディングス(8750)、T&Dホールディングス(8795)などが年初来安値を更新しています。一方で防衛関連が買われました。なかでも石川製作所(6208)と細谷火工(4274)が大きく上昇しています。さらにアップル(AAPL)が9月12日に新製品発表会を開催すると伝わったことでフォスター電機(6794)が大幅高となり年初来高値を付けたほか、昨日の取引終了後に上期(2017年2月-7月期)の業績見通しを上方修正したことで半導体シリコンウエハー容器製造のミライアル(4238)がストップ高となり、年初来高値を更新し東証1部で上昇率トップとなっています。また、熊谷組(1861)も2017年3月期に15.9%にとどまっていた配当性向が早ければ2019年3月期に最大で30%まで上昇する見通しと報じられたことで大幅高となっています。

【VIEW POINT: 明日への視点】
先週から200日移動平均線を前に下げ渋っていた日経平均は、北朝鮮のミサイル発射を受けて地政学リスクが高まったことで本日は200日移動平均線(19,321円)の攻防となり割り込む場面もありましたが、下げ渋り上回って取引を終えています。北朝鮮への警戒が高まりやすいなかで200日移動平均線を引き続き維持できるかが明日以降もポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケットアナリスト 金山 敏之)