1.概況
本日の日経平均は104円安の1万9814円と反落しました。TOPIXやJPX日経400、新興市場のマザーズ指数など主要指数はいずれも下落しています。昨日の米国市場でダウ平均は下落した一方でナスダック総合指数は史上最高値を更新と高安まちまちで支援材料になりにくいなか、ドル円が112円台まで円高に振れたことを嫌気し日経平均は113円安の1万9806円と反落して寄り付きました。日経平均は寄り付き後に下げ幅を広げるとまもなく155円安と1日の安値をつけましたが、その後は徐々に値を戻し結局前場を97円安で終えました。後場寄りから下げ幅を広げた日経平均は、その後はマイナス圏の狭い値幅でのもみ合いといった格好になり、結局104円安で大引けをむかえました。東証1部の売買代金は2兆4927億円となりました。東証33業種は4業種が上昇、29業種が下落しました。食料品、電気・ガス業、その他製品、建設業と内需関連の4業種が堅調でした。一方で石油石炭製品が3%超下落したほか、海運業や保険業も2%台の下落となりました。

2.個別銘柄等
東証1部の売買代金上位銘柄は、高安まちまちとなりました。売買代金トップの任天堂(7974)は1.7%高と上昇し、株価は3万円の節目を突破しました。ソフトバンクグループ(9984)も小幅に上昇しましたが、三菱UFJ(8306)、トヨタ自動車(7203)、みずほ(8411)、三井住友(8316)などはそれぞれ下落しています。材料が出たところでは、住友化学(4005)は昨日発表した今期の業績予想を22%超の営業増益としたことが好感され3.3%高と堅調でした。一方で同じく昨日決算発表を行った旭ダイヤモンド工業(6140)が11%超の急落となりました。前期の営業利益が44%超の減益となったほか、今期も大幅な減益予想としたことが嫌気されました。

【VIEW POINT: 明日への視点】
円高進行が嫌気され日経平均は反落しました。昨日時点で東証1部の騰落レシオが145%と過熱感のある水準まで上昇していたことから、利益確定売りが出やすい局面だとみられます。一方で日経平均の予想PERは14倍台前半まで低下しており、ファンダメンタルズ的に割高感があるわけではありません。明日は寄り付き前の8時50分に1-3月の日本のGDP速報値が発表されます。

(マネックス証券 プロダクト部 益嶋 裕)