都内でも蝉の声が聞かれるようになってきました。梅雨明けも、もうそこまで来ているのでしょう。蝉の声で思い出すのは、小さい頃に窓の外で夜の間ずっと泣いていたアブラゼミの安眠妨害のような鳴き声と、やはり小さい頃に聞いていた、ちょっと不完全な出来の悪いツクツクホウシの鳴き声です。
鳥の鳴き声は春、犬の遠吠えは冬、夏は蝉、秋はバッタ。鳴き声には季節感があります。その中でも蝉しぐれは、まさに夏を彷彿とさせます。「蝉しぐれ」と云うと市川染五郎の素敵な映画がありますが、同じ名前の句集もあります。これもとても素敵な本です。「滝音の身にこもるまで滝去らず」-私はほとんど俳句は読まないのですが、なぜかこの句だけは覚えています。いかにも日本の夏!と云った感じの場所に、行ってみたいものですネ。
- 松本 大
- マネックスグループ株式会社 取締役会議長 、マネックス証券 ファウンダー
-
ソロモン・ブラザーズ・アジア証券会社を経て、ゴールドマン・サックス証券会社に勤務。1994年、30歳で当時同社最年少ゼネラル・パートナー(共同経営者)に就任。1999年、ソニー株式会社との共同出資で株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)を設立。2004年にはマネックス・ビーンズ・ホールディングス株式会社(現マネックスグループ株式会社)を設立し、以来2023年6月までCEOを務め、その後代表執行役会長。2025年4月より会長(現任)。東京証券取引所の社外取締役を5年間務め、政府のガバナンス改革会議等に参加し、日本の資本市場の改善・改革に積極的に取り組んで来た。ヒューマン・ライツ・ウォッチの副会長を務め、現在は米国マスターカード・インコーポレイテッドの社外取締役。東京大学法学部卒業。