最近我が国の『食』に、様々な問題が起きています。賞味期限が違っていた。原材料名の書き方が違っていた。更にはそもそも違う動物の肉だった等々。これらは不当な表示の問題で、困ったものです。不当表示とは異なり、ちょっと変な考え方かも知れませんが、密かに心配していることがあります。いずれ何も食べられなくなってしまうのではないかと。いや、より正確に云うと、何も食べさせてもらえなくなってしまうのではないかと。
例えば私の大好きな寿司。特にしっかりと予め仕事の施された江戸前の寿司。例えば〆る期間について厳密な制限でも持ち込まれると大変です。原材料名然り。魚の名前は極めて複雑で、容易に間違えを起こし易そうですし、供給量の確保の為に、敢えて似た魚を使うこともままあります。この世界に厳密過ぎるルールが持ち込まれるようになると、、、。うーむ、混乱しそうです。考え過ぎだとは思いますが、ちょっと心配になってしまいます。
そこまで行くと、食の世界にもプロ・アマ区分が持ち込まれるようになるでしょうか?アマ向けには厳密な事前説明を要求するも、プロ向けには緩和・もしくは免除。そうなると江戸前の寿司屋は一斉に、「アマ御免」の札を出すでしょうか?プロは自己申告だけで認定してもらえるでしょうか?もぐりのお店も流行りそうです。これは妄想です。しかしジョークとしても使えそうです。規制や保護と自己責任。この問題は食だけでなく、子供を犯罪から守るとか、国全体の競争力と社会福祉とか、あらゆる場面で根っこでは共通する、重要なテーマではないでしょうか。過ぎたるは及ばざるがごとし。何事も頃合いが重要ですよね。