また海外出張です。今年は海外出張が増えそうな気がします。今日から出て月曜に帰る予定で、要は週末にミーティングをします。お互い「ようそこまでやるな」とも思いますが、最近私の回りでは、その手の週末ミーティングをしているケースをよく聞きます。Eメールやスカイプが発達し、ビデオ・コンフェランスも簡単・安価に出来るようになった現代にも拘わらず、敢えて週末に物理的に移動して会って話そうと云う機会が増えるのは、なんか変な気もします。
しかし思うのですが、これは人の自然な特性でしょう。「人間は慣れる動物である」と云ったのはニーチェですが、とにかく人は、今ある環境にすぐに慣れてしまい、発見や感動がなくなってしまうのでしょう。手紙しかない時代には、電話は感動を呼ぶコミュニケーション・ツールの登場であったでしょう。テレビ電話(ビデオ・コンフェランス)が出来た時は、それだけで最も重要な会議が執り行われたことでしょう。
しかし今、何もかもがある時代には、却って「会う」とか「一緒に食べる」とか、そう云ったコミュニケーションが必要になっているのでしょう。「人間は何と無駄な生き物であろう」とも云えますし、「経済の原点は無駄・浪費にある」とも云えると思います。無駄は悪いことではありません、特に最終的な成果のために存在している場合は。週末の出張は、無駄と成果のバランスを大切にしたいと思います。