現在のファンダメンタルズ:更なる協調介入は無く、160円をうかがう展開
先週(8月10日週)のレンジと終値(マネックストレーダーFXのBidレート)
・米ドル/円: 157.654円~159.561円 159.328円
・ユーロ/米ドル:1.15114ドル~1.15849ドル 1.15690ドル
・ユーロ/円: 182.298~184.448円 184.329円
先週(8月10日週)の為替市場:底堅い動きとなり159円台乗せへ
8月10日週の為替市場は、週初にリスクオフの米ドル買いが先行し、始まりました。イランがホルムズ海峡の再開には米国の補償が必要だとし、米国もイランに補償を求めるとしたことから、NY原油先物が77ドル台後半から82ドル台前半へと大幅高、それにともなって米ドル/円も8月10日(月)の1日で157円台半ばから159円台前半へと上昇しました。
その後は米ドル高値圏でのもみあいを続けました。しかし、8月12日(水)CPI、8月13日(木)PPI、8月14日(金)小売売上高と週後半に発表された米国の経済指標は、軒並み予想よりも弱い結果となりました。そのため、米国の利上げ観測は大きく後退し、9月は現状維持、10月五分五分、12月には利上げという見方がコンセンサスとなってきました。
10月までには新たな経済指標の発表も予定されており、進捗が見られないイラン情勢についても、良し悪しは別として何らかの変化は出てくると考えられることから、しばらくは米国経済指標に目が向きやすい流れが続きそうです。
今週(8月17日週)も米ドル高値圏でのもみあいが続くか
米金利低下によりユーロ/米ドルは週間高値1.15849と6月17日以来の高値をつけましたが、米ドル/円は財政懸念などの円安材料もあり、米ドル高値圏でのもみあいのまま週を終えました。また為替介入警戒感が依然として強いことから159円台半ばでは上値も重たくなっていますが、現在のようなボラティリティが低い状況だと介入は出ないと見る向きも多く、どこかで160円の大台をつけ、当局の介入スタンスを試しに行く動きが出てきてもおかしくないでしょう。
なお、8月11日時点のシカゴ通貨先物における円売りポジションは、円売りポジションは微減となっていて、投機筋が改めて円売りに動いている様子は見られません。
また、国内勢のポジションも、以前のような為替介入期待の米ドル売りは解消し、偏りは見られなくなってきました。お盆明けと言っても海外はまだ夏休み中のため、今週(8月17日週)も基本的には米ドル高値圏でのもみあいを続きやすいと見ています。
米ドル/円チャート(週足)、下降トレンド継続もチャンネル内に戻す動き
長期的な判断は週足で行います。
米ドル/円は先週(8月10日週)末時点でも終値が20週移動平均線よりも下にいるため、下降トレンドが継続中です。しかし、先週初の米ドル買いを受けて、以前の平行上昇チャンネルの下限に戻す動きとなっており、今後の展開次第では移動平均線を上回る可能性もあるため注意が必要でしょう。GW介入時のローソク足のコンビネーション(陰線+同時線+陽線)と同じパターンとなっている点も気になります。
・上昇トレンド=週足終値が移動平均線の上にある
・下降トレンド=週足終値が移動平均線の下にある
トレンド転換の判断はダマシを排除するため、2週連続で移動平均線を上回るか、下回った時にトレンドが転換したという見方をします。
米ドル/円チャート(日足)、8月7日のゴールデン・クロス(GC)状態を継続
短期的な判断は日足で行います。
先週(8月10日週)の月曜の上昇する前から、8月7日時点で既にゴールデン・クロス(GC)となっていましたが、そのままGC状態を継続したまま、2本の移動平均線の距離もあり、金曜の動きで終値移動平均線(青)の上昇が鈍化し、短期的には、デッド・クロス(DC)にいつ転じてもおかしくない状態になっています。
日足チャートでは、年初来高値163.985と介入後安値155.214のフィボナッチ・リトレースメントにおける半値戻しの159.600で先週の戻り高値が抑えられていることも大きいため、順当に考えると、デッド・クロスでいったん売りに転じる動きが期待されます。
・買いシグナル=終値移動平均線が始値移動平均線を下から上に抜くGC
・売りシグナル=終値移動平均線が始値移動平均線を上から下に抜くDC
短期上昇トレンドの間は終値移動平均線が始値移動平均線の上で推移し、短期下降トレンドの間は終値移動平均線が始値移動平均線の下で推移します。通常の2本の移動平均線で言えば、終値が短期線の役割、始値が長期線の役割を果たしていると考えるとわかりやすいでしょう。
※マネックストレーダーFXでは、移動平均線の設定画面で始値を選択することができます。
ユーロ/米ドルはレジスタンスを上抜け
ユーロ/米ドルのチャートから見ていきます。
週足チャート(図表3)ではユーロ/米ドルが緑のレジスタンスラインを上抜けてきました。移動平均線との位置関係では、ぎりぎりで下側に位置していますが、今後の動き次第では移動平均線を上回る流れに転じてもおかしくはありません。ただ、ユーロ/米ドル自体の値幅が年初以降小さいままのため、仮にトレンド転換しても、そのまま流れが続くとも思えません。
日足チャート(図表4)では7月29日にゴールデン・クロス(GC)となって以降、先週(8月10日週)もその状態が続きました。4月高値1.18487と6月安値1.13241とのフィボナッチ・リトレースメントの半値戻し1.15864で上値を抑えられていることを考えると、短期テクニカル的には反落してもおかしくはありません。仮に明確に上抜ける場合には61.8%戻し1.16483が次のレジスタンスとなります。
ユーロ/円は下降トレンド継続も底堅い
ユーロ/円(図表5)は先々週(8月3日週)の時点で下降トレンドへの転換が確定していますが、米ドル/円の底堅さに加え、ユーロ/米ドルの上昇もあってかなり底堅い動きをしています。図表5の青の中期平行チャンネル内に戻す動きとなってきましたが、移動平均線(現状184.865)がレジスタンスとなるかを見極める週となりそうです。
日足チャート(図表6)ではユーロ/米ドル同様、8月7日のゴールデン・クロス(GC)状態が継続しています。ユーロ/米ドルと比べてもユーロ/円のほうがより底堅い印象ではありますが、以前のようにユーロ/円に対し為替介入はされないという安心感はなくなっていますので、その点にも注意はしておきたいところです。
短期的に見ると、年初来高値187.473と介入後安値179.362との61.8%戻し184.375で先週(8月10日週)の高値は止められましたが、同水準が今週(8月17日週)もレジスタンスとなるかどうか、まずは週初の動きを見極めたいところです。
それでは今週も良いトレードを!
