現在のファンダメンタルズ:FOMC(米連邦公開市場委員会)、日銀会合とも利上げ思惑が強まる
先週(9月7日週)のレンジと終値(マネックストレーダーFXのBidレート)
・米ドル/円: 152.886円~156.275円 153.500円
・ユーロ/米ドル:1.15671ドル~1.16537ドル 1.15974ドル
・ユーロ/円: 177.850円~181.474円 178.027円
先週(9月7日週)の為替市場:日銀利上げペース加速思惑によるポジション調整
9月7日週の為替市場は7日が米国祝日のため、あまり変動はしないだろうと油断していたところ、欧州市場に入り155台前半の直近安値を割り込むとストップオーダーを巻き込みながら一気に154円台前半まで円買い戻しが進みました。最近は日米協調の姿勢維持にもかかわらず為替介入自体は実施されていないことから、国内FXでの米ドル押し目買いの動きが、週初からのポジション調整を招いた結果と考えられます。
9月8日も円高の動きが続き一時152.886円の週間安値をつけましたが、前週高値160.391円から7円50銭ほど円高が進行したこともあり、153円割れの水準では短期筋の利食いや新たな押し目買いの動きも見られ、反転しました。その後9月10日には154.663円まで買い戻しが入りましたが、154円台半ばから155円の大台にかけては戻り売りのオーダーが入っていて、基本的には戻り売りのスタンスが明確になったと言えます。
9月11日には米国CPI発表があり、コアCPIの前月比上昇率が予想をやや上回ったことをきっかけに米10年債利回りが4.99%台と5%の大台目前まで上昇しました。米ドル/円も154.613円まで買い戻されましたが9月10日の高値は超えられず、153円台前半まで売られた後に153円台半ばで取引を終えました。
今週(9月14日週)は16日にFOMC、18日に日銀会合があり、FOMCでの0.25%利上げはかなり織り込まれ、日銀の0.25%利上げは既に確定という状況です。どちらも会合後の会見が注目されますが、特に植田日銀総裁がタカ派な発言をするのかどうかに注目が集まります。
現状153円台半ばの穏やかな相場展開になっていますが、先週(9月7日週)の安値からの距離も近く、次に153円をトライする動きが出てくると、円高がさらに加速するのではないかと見ています。
米ドル/円チャート(週足)、下降トレンド継続
長期的な判断は週足で行います。
米ドル/円の移動平均線上抜けがダマシに終わったことは、前回のレポート「【為替】日銀利上げペース加速とリフレ政策見直し思惑による円買い戻しが続くか」にも書いたとおりです。平行上昇チャンネルを下抜け、移動平均線の傾きも下向きになり、下落基調が着実に強まってきたことを考えると、しばらくは下降トレンド継続と見て良いでしょう。
日米双方の金融政策会合では、両者とも0.25%利上げを織り込んでいるため、金利差に変化はないということになりますが、最近は10年債利回り差と円相場が逆相関になっているため、シンプルに米金利の動きを参考にするほうが良さそうです。米10年債利回りが5%の大台目前ということで今週(9月14日週)は大台に乗る可能性が高く、その後どう動くのかが最も気になります。
・上昇トレンド=週足終値が移動平均線の上にある
・下降トレンド=週足終値が移動平均線の下にある
トレンド転換の判断はダマシを排除するため、2週連続で移動平均線を上回るか、下回った時にトレンドが転換したという見方をします。
米ドル/円チャート(日足)、9月2日のデット・クロス(DC)状態が継続
短期的な判断は日足で行います。
先週(9月7日週)は週初から8月安値155.214円を下抜けたことで、かなりのストップオーダーと仕掛けの売りが強まった週となりました。2本の移動平均線も9月2日のDC状態を継続したままですが、7月の協調介入による下げの後に上昇ウェッジ(青)の調整を挟み、その後、調整前の下げを再開するという典型的な継続パターンと言えます。
フィボナッチ・エクスパンションで年初来高値からの逆N波動を見ると、76.4%は到達し当面のターゲットとして100%エクスパンション151.746円が視野に入ってきます。年初来安値が152.082円のため、引き続き152円水準を視野に入れた戻り売りが続く展開が予想されます。
・買いシグナル=終値移動平均線が始値移動平均線を下から上に抜くGC
・売りシグナル=終値移動平均線が始値移動平均線を上から下に抜くDC
ユーロ/米ドルは上昇トレンド継続
ユーロ/米ドルのチャートから見ていきます。
週足チャート(図表3)ではユーロ/米ドル終値が移動平均線上で推移しているため、上昇トレンド継続に変化はありません。ただ、現状は米ドル/円、ユーロ/円と円の動きが中心になっていることもあり、ユーロ/米ドルは狭い値幅で方向感がはっきりしない展開が続きます。
ECB(欧州中央銀行)理事会では予想通り0.25%の利上げが行われましたが、イラン情勢膠着によるエネルギー価格の高止まりによる欧州景気悪化懸念があり、ユーロ/米ドルは上値が重たい印象です。
日足チャート(図表4)では9月3日のゴールデン・クロス(GC)状態を継続していますが、週後半は移動平均線がほぼ同じ水準となっていて、本日9月14日にもデッド・クロス(DC)へと転換する可能性があります。仮に転換しても大きな動きにつながるとも考えられませんので、見るとしたらユーロ/円でしょうか。
ユーロ/円週足は移動平均線2週連続下抜けで下降トレンドに
ユーロ/円(図表5)は米ドル/円とともに円高が進行したことで週足終値が2週連続で移動平均線を下抜け、下降トレンドに転換しました。あまり強いパターンではありませんが緩やかな下降チャンネル(青)を下抜けてきたことで、ここからは下降トレンドのチャートパターンを形成するかどうかを見極めたいところです。
日足チャート(図表6)では9月2日に発生したデッド・クロス(DC)状態が続いていて週足で示した緩やかな下降チャンネル(青)が今後レジスタンスとして効いてくるかを観察中です。米ドル/円同様のフィボナッチ・エクスパンションを見ると、先週(9月7日週)の安値は100%エクスパンションにあたり、いったん下げ止まりやすい水準ではありますが、次のターゲットの127.2%エクスパンションである175.698円を視野に入れる流れになって行きそうです。
それでは今週も良いトレードを!
