国内企業の決算発表は慎重な業績見通しが投資家心理を冷やした格好

今週の日本株相場は、これまでの急ピッチな上昇に対する目先の過熱感が意識され、全体として調整含みの推移となるだろう。

前週末15日の東京株式市場では、日経平均株価が大幅に続落し、6万1409円で取引を終えた。米国市場でのハイテク株の上昇という追い風があったものの、国内企業の決算発表において市場コンセンサスを下回る慎重な業績見通し(ガイダンス)が相次いだことが、投資家心理に冷や水を浴びせる格好となった。特に、これまで相場を牽引してきたアドバンテスト(6857)やフジクラ(5803)などAI・半導体関連の中核銘柄の急落が大きな押し下げ要因となっている。その観点から今週の日本株相場を展望する上で、米エヌビディア[NVDA]の決算および先週末に発表されたキオクシアホールディングス(285A)の決算への市場のリアクションは、今後のハイテク・半導体セクターの趨勢を占う極めて重要な焦点となる。

米エヌビディアの決算と本日のキオクシアホールディングスへの市場のリアクションに注目

まず今週最大の注目イベントは、20日に控える米エヌビディアの決算発表である。しかし、同社に対する市場の期待は相当程度、織り込み済みで、仮にエヌビディアが市場予想を上回る結果を示したとしても、目先は「材料出尽くし感」から利益確定売りに押されるリスクには十分な警戒が必要である。

先週末の引け後に発表されたキオクシアホールディングスの決算は、想定以上の好決算であった。これを受けて週初は買い先行で反応する可能性が高いとみられている。なにしろ、予想PER(株価収益率)が一気に下がる。まだまだ買っていけるとの思惑が広がるだろう。週明けの東京市場でキオクシアの大幅反発はほぼ確実だと考えるが、その反発力の強さを見極めたい。

 国内金利の急速な上昇が株式市場の重石に

主要企業の決算発表が一巡したことで国内の買い手掛かり材料が一気に乏しくなる中、国内金利の急速な上昇が株式市場の重石となるリスクがある。日本の10年国債利回りが2.6%を突破するなど、日銀の国債買い入れ減額への思惑や早期の追加利上げ観測が債券市場で強まっており、これが株式市場における割高感の強いグロース株を中心に利益確定売りを急がせる要因となっている。

総括すると、今週の株式相場は主要企業の決算発表が一巡したことで材料出尽くし感が広がりやすく、金利上昇への警戒感も相まって、これまでの上昇トレンドに対する自律調整の動きが優勢になると見込まれる。日経平均は、下値では押し目買いが入るものの、上値の重い展開が予想される。

予想レンジは6万円-6万3500円とする。