2026年3月7日(土)、マネックス証券『お客様感謝Day2026』を開催しました。第5部は「日本株鼎談」として、著名トレーダーのテスタ氏と、棋士/投資家の桐谷広人氏が登壇。司会はマーケティング部の田中が務め、対照的な投資スタイルを持つお二人の本音トークが繰り広げられました。

全身優待品!桐谷氏が「株主優待の投資」に行き着いた理由
話題はさっそく、桐谷氏の徹底した優待生活について及びました。
田中「桐谷さん、今日のお召し物もすべて優待品だそうですね」
桐谷氏「はい、身に着けているものはすべて優待品です。この靴は2月27日にジーフット(2686)の優待券で手に入れたものですし、シャツはベルーナ(9997)、メガネはJINSでジンズホールディングス(3046)の優待品です。リーマンショックで大損失を被り生活が立ち行かなくなった際、手元に残った優待券で暮らし始めたのがきっかけでした。今はとにかく広く浅く、いろいろな優待株を持って、優待をもらって人生を楽しむという投資方針にしました。手間がかかって面倒ですが、確実に一つずつ利益が積み重なる投資法です。
テスタ氏「桐谷さんはとりあえず優待だから買うというわけではなく、利回りや新しい優待に常に目を光らせて、買うポイントを精査されています。勝つべくして勝っているんだろうなと思います。私も、かつては優待投資をしていたことがありますが、一人暮らしでは使いきれず、次第にやめてしまいました。
「売ったら映画を見られない」優待株の独自の売却タイミング
桐谷「私は基本、株を買うとずっと持っています。以前、ラップランド(現・セレス)という銘柄を500円台で買ったら3,500円まで上がったのですが、結局売らずに優待廃止まで持ち続けてしまいました 。松竹(9601)も株価が100万円単位で上下しますが、上がった時に売ると映画が見に行けなくなってしまう。『儲かったお金で見ればいい』と言われるのですが、それはできないんです。優待があるからこそ、映画を見に行くわけですから」
「猛獣狩り」と「農業」。正反対な二人のルーティンと投資哲学

田中「お二人の日々の投資活動について教えてください」
テスタ氏「株式市場が開く9時から15時30分まではパソコンの前に座っています。SNSのフォロワー数が増えたこともあり、現在は個別株の詳細な発信は控えています。堅実な取引を心がけ、毎年少しずつ積み上げていくスタイルです。スマホも活用しつつ、基本的にはパソコンでの取引を継続しています」
桐谷氏「私は午後に起床し、QUICKの画面を開き、引け前の15時頃に年初来安値を付けた銘柄や、上場来安値を付けた銘柄をチェックします。自分は値上がりを狙う投資で何度も失敗しました。バブル崩壊、山一證券破綻、リーマンショックなど。それからは値上がりを狙う投資は向いてないと思って、インカムゲイン中心の投資です。私の投資手法は悪い材料が出た株を買って、じっくり温める。農業と同じです。まず種をまいてじっくり育つのを待つ。テスタさんは猛獣刈りで、捕まえに行く。それがうまい人はいいけれど、私は何回も猛獣に襲われて大けがをしたので、農業に転向したわけですね」

テスタ氏「株は性格や性質、自分のライフスタイルなどによって、正解がたくさんあります。このやり方じゃないと勝てないというわけではなく、本当にいろいろな勝ち方があって、どれが自分にあっているかを見極めることが大事です」
相場観と「急落」「下げ」の違いを見極める重要性

テスタ氏「現在の相場について、高値を意識しすぎることの危険性を感じています。日経平均が59,000円から下がったと騒がれますが、年初の50,000円から見れば依然として高い水準です。また、『急落』と『下げ』は違います。2ヶ月かけてじりじり下がるのはファンダメンタルズの悪化を反映していますが、3日間でドスンと下がるのはパニックによる下落の可能性が高い。短期の急落であれば、安定企業の株は絶好の買いチャンスになると考えています
投資家へのメッセージ:リスク管理と長期的な視点

田中「個人投資家の方にメッセージをお願いいたします」
桐谷氏「マネー誌で毎月組まれている株主優待の特集を参考に選ぶといいとと思います。さらに長く優待を続けている会社がよく、単に値上がりで儲けようというのではなく、応援したい会社の株主になって、それで優待品をもらうという投資が、堅実で長い目でみればみんなが成功する道じゃないかと思っています」
テスタ氏「改めて、株式投資で最も重要な根本はリスク管理だと考えています。株式投資で長く生き残っている人は、自分なりのやり方で、どこかでこのリスク管理がちゃんとできています。リターンばかり見るのではなく、今のポジションにどれだけのリスクがあるのか常に把握することが、最終的に勝つ近道だと思います」
桐谷氏「新NISAが始まっても、まだ日本人の大人の4人に1人しか株式投資をやっていない。これはもったいないと思います。借金をしてやってはいけませんが、余っているお金があれば、今は数万円からでも始められる優待株もいっぱいあるので、まず一つ投資してみることが大事ですね。株式投資をするということは会社のためにもなり、日本経済のためにもなります。株主になって、優待制度を楽しんでいただけたら、人生も豊かになるし、お金ももうかる。優待券を使うために、出かける機会も増えて、いいことづくめだと思います」
プログラム:
開会挨拶
第1部 米国株パネルディスカッション:IT起業家・中島聡氏が語る、テクノロジートレンドと米国株の展望
第2部 基調講演:中林美恵子氏×松本大が紐解く、日米関係と今後のマーケット
第3部 相川 七瀬氏ミニライブ(近日公開予定)
第4部 ファンド一武道会
第5部 日本株鼎談:大注目の「日本株鼎談」!テスタ氏・桐谷広人氏が語る投資術(近日公開予定)
第6部 パネルディスカッション(近日公開予定)
