東京市場まとめ

1.概況

日経平均は763円高の66,783円と大幅続伸で取引を開始しました。トランプ米大統領がイランとの戦闘終結で合意したと発表したことで、中東情勢の緊張緩和期待から買いが先行しました。序盤に大きく上昇した日経平均は、初の69,000円台をつけ、10時57分には3,662円高の69,682円をつけ取引時間中の最高値を更新しました。前場は3,573円高の69,593円で取引を終えました。

後場も高値圏で推移したものの、上値は重く最終的には3,297円高の69,317円で史上最高値を更新し、取引を終えました。

TOPIXは117ポイント高の3,999ポイントで同じく、史上最高値を更新しました。新興市場では東証グロース250指数が11ポイント安の713ポイントで3営業日ぶりに反落となりました。

2.個別銘柄等

村田製作所(6981)はストップ高水準となる17.6%高の10,060円をつけ、大幅反発となりました。12日、外資系証券が同社の目標株価を従来の7,000円から1万5200円に引き上げ、これを材料視した買いが入りました。アナリストは、人工知能(AI)サーバー用積層セラミックコンデンサー(MLCC)の需要拡大ペースの上振れや、最先端品の需要増による製品ミックス改善・限界利益率向上などを踏まえ、従来予想以上に大幅な収益拡大を予想しています。

大成建設(1801)は13.4%高の15,165円をつけ、大幅続伸となりました。米国とイランが戦闘終結で合意したと伝わり、過度なインフレ懸念が後退したことで、国内長期金利が低下しました。これにより、金利低下で有利子負債や不動産開発の負担が軽減されるとの思惑から建設株に買いが入りました。

サムコ(6387)は一時23.6%高の15,200円をつけ、年初来高値を更新しました。12日の取引時間終了後に、2026年7月期の税引き利益は従来予想を2億円弱上回る、前期比13%増の19億円を見込むと発表しました。また、年間配当は従来予想の60円から75円(前期は60円)に引き上げるとしたことで、これらを好感した買いが入りました。

くら寿司(2695)は一時7.6%安の1,515円をつけ、年初来安値を更新しました。12日の取引終了後、2026年10月期の中間決算にて、純利益が前年同期比6%減の18億円であったと発表しました。市場予想を下回ったことが嫌気され、売りが優勢となりました。

アストロスケールホールディングス(186A)はストップ安水準となる21.0%安の1,505円をつけ、大幅反落となりました。12日、2027年4月期(今期)の最終損益が96億-106億円の赤字になる見込みだと発表しました。前期は66億円の赤字であり、赤字幅が拡大するほか、市場予想を下回る業績ガイダンスが嫌気され売りが殺到しました。

VIEW POINT: 明日への視点

米国とイランの戦闘終結合意との報道からリスクオン姿勢が鮮明となりました。日経平均は3,297円(5.0%)高と大きく上昇し、史上最高値を更新しました。70,000円台も視野に入る中で、後場は上値の重い展開となりました。

明日は、日銀金融政策決定会合の結果が公表されます。市場では0.25%の政策金利引き上げが見込まれています。植田日銀総裁は療養のため欠席とのことで、内田副総裁が会見を実施する予定となっています。政策金利は1995年以来の1.0%が見込まれる中で、利上げペースに関する見通しが注目されます。

(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 山口 慧太)