「選挙は買い」のアノマリーが続くかトレンドラインで判断

高市総理は1月19日に会見を行い、衆議院の解散を表明しました。2月の衆院選は1990年以来36年ぶりのことで、結果と株式市場への影響が注目されています。日本経済新聞社の調べによると、「1963年以降、2021年まで19回連続で日経平均株価は解散前日から投開票日直前の営業日まで上昇してきた」としています。

仮にこのアノマリーが今回も当てはまるようですと、解散発表が予定されている1月23日の前日、1月22日から投開票日直前の営業日となる2月6日まで上昇することが期待されます。ただ、実際に株価が上昇したとしても、これまでのような勢いがあるのかどうかがポイントになると思われます。なぜなら、緩やかな上昇になると、高値に限界が発生すると考えられるからです。

そこで注目したいのが、これまで解説しているトレンドラインとモメンタムです。トレンドラインで注目するのは、ライン上を維持できるかどうかです。図表に示したトレンドラインは、2025年5月13日の終値と2025年8月18日の終値を結んで延長したものです。いわゆる「高市トレード」が始まったのが、このトレンドラインを上回った2025年10月6日とすると、このトレンドライン上を維持できるかどうかが、2026年の年末高に向けたカギを握っていると言えるのではないでしょうか。

【図表】日経平均株価(日足)
出所:i-chartより株式会社インベストラスト作成
※移動平均線の期間は5日(青線)、25日(赤線)、75日(グレー線)で設定
※出来高はプライム市場
※モメンタムの期間は10日(青線)で設定し、モメンタムの3日移動平均線(赤線)も表示

仮にアノマリー通り上昇するとともに、選挙後もこのトレンドライン上を維持すると、日経平均株価は最高値を更新して6万円に接近するなど、株価水準が切り上がりそうです。一方で、このトレンドラインを下回って戻せなくなると、株価水準は切り上がっても、トレンドラインの下で推移することになるため、上値は限定的になるのではないかと思われます。

モメンタムの低下が継続した場合は要注意

上昇と下落の勢いを教えてくれるモメンタムを見ると、高市総理が会見を行った1月19日以降、モメンタムとその移動平均線であるシグナルの両方が急低下しているのが分かります。モメンタムとシグナルの両方が低下しているため、上昇の勢いが急低下していると考えられ、前述のトレンドラインを割り込むことに対する警戒が必要になるでしょう。

仮に2本線の低下が続いて、上昇と下落の勢いの判断の分かれ目となる0ラインを下回って戻せなくなってしまうと、下落の勢いが強まり、トレンドラインを下回って25日移動平均線あたりまで下落したり、割り込んだりすることが視野に入るため、押し目買いは控えるか、下げ止まりを確認してから行う必要があると思われます。

一方で、2本線が低下して0ラインを割り込んでも限定的だったり、上向きに変化して水準を切り上げたりするようですと、トレンドライン上を維持することが期待されます。いずれにしても、衆議院選挙の結果次第で大きく変化する可能性がありますので、ポジションを大きくしすぎないよう注意し、この後の株価動向を探る判断材料にしたいところです。