【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 46,602.98  ▼91.99 (10/7)
NASDAQ: 22,788.36  ▼153.30 (10/7)

1.概況

前日の米国市場は主要3指数が揃って下落しました。ここ数日、堅調な推移となっていたため、短期的な過熱感が意識され、ハイテク株を中心に利益確定の売りが出ました。

ダウ平均は5ドル高の46,700ドルと小幅高で取引を開始しました。朝高後は、利益確定の売りが優勢となり、その後は軟調な推移となりました。中ごろには240ドル以上下落するも、後半にかけては底堅く推移し、最終的に91ドル安の46,602ドルで取引を終えました。

ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は153ポイント安の22,788ポイントで反落となりました。S&P500株価指数も25ポイント安の6,714ポイントで8日ぶりに反落して取引を終えました。

2.経済指標等

主な経済指標の発表はありませんでした。

3.業種別動向

S&P500の業種別株価指数では、全11業種のうち5業種が上昇しました。生活必需品や公益事業などディフェンシブセクターが買われました。一方で6業種が下落し、一般消費財・サービスが1.4%安で下落率トップとなりました。そのほか5業種は1%未満の下落となりました。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄は30銘柄中15銘柄が上昇となりました。アイビーエム[IBM]が1.5%高で構成銘柄中の上昇率トップとなりました。ユナイテッドヘルス・グループ[UNH]など、ほか3銘柄も1%台の上昇となりました。一方で15銘柄が下落し、ナイキ[NKE]が3.2%安で下落率トップとなりました。セールスフォース[CRM]が2%台の下落となったほか、キャタピラー[CAT]など3銘柄が1%台の下落となりました。

ダウ平均構成銘柄以外では、ソフトウェアのオラクル[ORCL]は、クラウド事業の利益率が市場予想を下回っていると伝わったことから、2.5%安となりました。また、オラクルの売りがここまでの米国市場をけん引していたAI関連株の売りにつながりました。ニューヨーク証券取引所を傘下に持つインターコンチネンタル・エクスチェンジ[ICE]は、予測市場プラットフォームであるポリマーケットに大規模な投資を行う計画を発表し、1.8%高となりました。PCメーカーのデル・テクノロジーズ[DELL]は、今後4年間の見通しを引き上げたことが好感され、3.5%高となりました。

5.為替・金利等

長期金利は、前日比0.03%低い4.12%となりました。8日朝のドル円は151円台後半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

前日の米国市場では、ハイテク株を中心とした利益確定の売りが重荷となりました。この点は、本日の日本市場での売り材料と考えられますが、足元のドル円が152円台付近の円安水準であることや、引き続き高市新総裁への期待感が相場を支え、本日の日本市場は底堅い動きが見込まれます。

(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 山口 慧太)