【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 46,519.72  △78.62 (10/2)
NASDAQ: 22,844.05  △88.89 (10/2)

1.概況

前日の米国市場は主要3指数が揃って最高値を更新しました。一部政府機関の閉鎖が長期化するとの警戒感が重荷となるも、FRB(米連邦準備制度理事会)が追加利下げに踏み切るとの観測が前日に続き相場の支えとなりました。

ダウ平均は、20ドル高の46,461ドルと小幅高で取引を開始しました。ベッセント米財務長官が米政府機関の閉鎖が米国の国内総生産(GDP)を押し下げる可能性に言及したことなどから朝高後は下落に転じるも、中ごろから持ち直し、後半にかけて再び上昇しました。ダウ平均は、最終的に78ドル高の46,519ドルと5日続伸、最高値を更新して取引を終えました。

ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は88ポイント高の22,844ポイントとなりました。S&P500株価指数は4ポイント高の6,715ポイントとなりました。2指数もともに5日続伸で、揃って最高値を更新しました。

2.経済指標等

一部政府機関の影響から、主要な経済指標の発表はありませんでした。

3.業種別動向

S&P500の業種別株価指数では、全11業種のうち4業種が上昇しました。素材が1.1%高でセクターの上昇率トップとなりました。一方で、7業種が下落し、エネルギーが1%の下落となりました。そのほか6月業種は1%未満の下落となりました。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄は30銘柄中14銘柄が上昇となりました。キャタピラー[CAT]が2.0%高で構成銘柄中の上昇率トップとなりました。スリーエム[MMM]など計5銘柄が1%台の上昇となりました。一方で16銘柄が下落し、コカコーラ[KO]とジェイピー・モルガン・チェース[JPM]が1%台の下落となりました。

ダウ平均構成銘柄以外では、テスラ[TSLA]が第3四半期の販売台数を発表し、市場予想を上回る内容となるも、足元で株高傾向であったことから材料出尽くしによる利益確定の売りが出て5.1%安となりました。バークシャー・ハサウェイ[BRK.B]はエネルギー資源会社のオクシデンタル・ペトロリアム[OXY]のケミカル部門を買収すると報じられるも、株価の反応は限定的で0.5%安と小幅安となりました。暗号資産のコインベース・グローバル[COIN]はアナリストの強気判断や暗号資産市場の上昇を受けて、7.5%高となりました。

5.為替・金利等

長期金利は、前日比0.02%低い4.08%となりました。3日朝のドル円は147円台前半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

前日の米国市場は主要3指数が揃って最高値を更新しました。過去の経験から政府機関の一部閉鎖の株式市場への影響は限定的との見方が強く、米国市場は底堅い値動きとなりました。半導体関連銘柄などが強かったことで、日経平均も上昇してのスタートが予想されます。一方で、明日に控える自民党総裁選の行方を見極めたいとの思惑から、次第に持ち高調整の動きが出ると考えられます。

(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 山口 慧太)