【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 46,397.89  △81.82 (9/30)
NASDAQ: 22,660.01  △68.86 (9/30)

1.概況

前日の米国市場は主要3指数が小動きながらも、揃って上昇となりました。政府機関の一部閉鎖懸念から、取引開始直後は下落したほか、月末・四半期末の持ち高調整の売りが出たことで軟調な展開となりましたが、利下げ期待から取引終了間際に持ち直しプラス圏で取引を終えました。

ダウ平均は、33ドル安の46,282ドルで取引を開始しました。朝方は小動きで、前日終値である46,316ドル付近で一進一退の推移となるも徐々に下落に転じ、終盤までは軟調に推移しました。その後、終盤にプラス圏へ浮上し、結局は81ドル高の46,397ドルで取引を終え、最高値を更新しました。

ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は68ポイント高の22,660ポイントで3日続伸となりました。S&P500株価指数も27ポイント高の6,688ポイントで同じく3日続伸で取引を終えました。

2.経済指標等

9月のコンファレンスボード消費者信頼感指数は94.2と市場予想の96.1を大きく下回る結果となりました。

3.業種別動向

S&P500の業種別株価指数では、全11業種のうち7業種が上昇しました。ヘルスケアに買いが入り、2.5%高でセクターの上昇率トップとなりました。そのほか6業種が1%未満の上昇となりました。一方で、4業種が下落しており、特にエネルギーが1%以上の下落となりました。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄は30銘柄中20銘柄が上昇となりました。メルク[MRK]が6.8%高となり、構成銘柄中の上昇率トップとなりました。アムジェン[AMGN]が3.0%高で続き、エヌビディア[NVDA]とジョンソン・エンド・ジョンソン[JNJ]が2%台の上昇となりました。一方で10銘柄が下落し、セールスフォース[CRM]が3.3%安で下落率トップとなりました。アメリカン・エキスプレス[AXP]が3%近い下落となったほか、アマゾン・ドットコム[AMZN]が1%台の下落となりました。

ダウ平均構成銘柄以外では、ヘルスケアのファイザー[PFE]が一部医薬品の価格を大幅に引き下げ、700憶ドル規模の国内投資をすることで政府と合意したことなどが好感され、6.8%高となりました。AI向けプラットフォームのコアウィーブ[CRWV]はメタ・プラットフォームズ[META]と140億ドル規模の契約を結ぶと伝わり11.7%高となりました。スポティファイ・テクノロジー[SPOT]は創業者CEOが辞任を発表したことで、4.2%安となりました。

5.為替・金利等

長期金利は、前日から0.01%高い4.15%となりました。10月1日朝のドル円は147円台後半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

米国市場は終盤に上昇に転じ、ダウは最高値を更新して取引を終えました。米国市場の底堅さは買い材料と考えられるも、足元のドル円は147円台後半と前日よりも円高で推移しており、輸出関連銘柄には重荷となることから本日の日本市場は小動きでの展開が予想されます。

(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 山口 慧太)