【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 46,292.78 ▼88.76 (9/23)
NASDAQ: 22,573.47 ▼215.50 (9/23)
1.概況
22日の米国市場は主要3指数が揃って最高値を更新しました。エヌビディア[NVDA]が生成AIのオープンAIに最大1000億ドルを投資すると伝わり、ハイテク株への買いが相場をけん引しました。昨日の米国市場は主要3指数が揃って反落となりました。パウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長が追加利下げに慎重な姿勢を示したほか、足元で最高値を更新していた中で、利益確定の売りが指数を押し下げました。
ダウ平均は、17ドル安の46,364ドルで取引を開始しました。反落して始まるも、早々に上昇に転じ、序盤は堅調な推移となりました。その後、徐々に上げ幅を縮小すると、中ごろには、下落に転じ、後半は軟調な推移となったことで最終的には88ドル安の46,292ドルで取引を終えました。
S&P500株価指数も36ポイント安の6,656ポイント、ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は215ポイント安の22,573ポイントで取引を終え、2指数は4日ぶりに反落となりました。
2.経済指標等
4-6月期の米経常収支は、前の期から赤字幅を縮小する2,513億ドルとなりました。市場予想では2,700憶ドルの赤字が見込まれていました。9月のリッチモンド連銀製造業指数は、市場予想マイナス5を下回るマイナス17となりました。
3.業種別動向
S&P500の業種別株価指数では、全11業種のうち6業種が上昇しました。エネルギーが1.7%高でセクターの騰落率トップとなりました。不動産などそのほか5業種は1%未満の上昇となりました。一方で5業種が下落し、一般消費財・サービスと情報技術が1%以上の下落となりました。
4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄は30銘柄中15銘柄が上昇となりました。ボーイング[BA]が2.0%高となり、構成銘柄中の上昇率トップとなりました。ユナイテッドヘルス・グループ[UNH]など計3銘柄が1%台の上昇となったほか、そのほか11銘柄が1%未満の上昇となりました。一方で15銘柄が下落し、アマゾン・ドットコム[AMZN]が3.0%安で下落率トップとなりました。エヌビディア[NVDA]が2.8%安で続き、セールスフォース[CRM]も2%台の下落となるなど、ハイテク株が売られました。マイクロソフト[MSFT]など計2銘柄が1%台の下落となり、そのほか10銘柄が1%未満の下落となりました。
ダウ平均構成銘柄以外では、データ分析のパランティア・テクノロジーズ[PLTR]はボーイングとの提携やアナリストによる目標株価の引き上げが材料となり1.8%高となりました。自動車部品のオートゾーン[AZO]は直近決算での収益が市場予想を下回ったほか、在庫の増加が嫌気され一時3.7%安となりました。
5.為替・金利等
長期金利は、前日から0.04%低い4.10%となりました。24日朝のドル円は147円台半ばで推移しています。
VIEW POINT: 今日の視点
前日の米国市場は、直近の高値警戒感などから主要3指数が揃って反落となりました。これを受けて、日本市場も売りが優勢となりそうです。一方で、日中は材料難となる公算が高く、売り一巡後は押し目買いなど、底堅い推移が予想されます。
(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 山口 慧太)
