【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 46,018.32  △260.42 (9/17)
NASDAQ: 22,261.33  ▼72.63 (9/17)

1.概況

前日の米国市場は高安まちまちとなりました。米連邦準備制度理事会(FRB)が17日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で0.25%の利下げを決め、先行きも利下げを継続する見通しを示し、利下げが米経済を支えるとの見方から景気敏感株や消費関連株が買われた一方で、ここまで好調であったハイテク株には調整が入りました。

ダウ平均は、20ドル高の45,778ドルで取引を開始しました。パウエルFRB議長の会見が始まるまでは、46,000ドル付近で堅調な推移となり、会見を経て一時504ドル高の46,261ドルまで上昇しましたが、その後は上げ幅を縮小し下げに転じる場面も見られました。最終的には260ドル高の46,018ドルで取引を終えました。

ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は72ポイント安の22,261ポイントで続落となりました。S&P500株価指数も6ポイント安の6,600ポイントでこちらも続落で取引を終えました。

2.経済指標等

8月の住宅着工件数は、市場予想を下回る130万7千戸となりました。前回結果の142万9千戸も下回っています。住宅建設許可件数の速報値も、市場予想・前回結果を下回る131万2千戸となりました。

3.業種別動向

S&P500の業種別株価指数では、全11業種のうち6業種が上昇しました。金融が1%程度の上昇でセクターの騰落率トップとなりました。そのほか5業種も1%未満の上昇となりました。一方で5業種が1%未満の下落となりました。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄は、30銘柄中23銘柄が上昇となりました。金融のアメリカン・エキスプレス[AXP]が2.7%高で構成銘柄中の上昇率トップとなりました。キャタピラー[CAT]も2%台の上昇となったほか、8銘柄が1%台の上昇率となりました。一方で、7銘柄が下落しました。中国当局が同国のハイテク企業に対し、エヌビディア[NVDA]製のAI向け半導体の購入を禁じたと伝わり、エヌビディアは2.6%安となりました。アマゾン・ドットコム[AMZN]とホームデポ[HD]の2社が1%台の下落となりました。

ダウ平均構成銘柄以外では、アナリストの投資判断引き上げを受けネットフリックス[NFLX]が2.3%高となりました。配車サービスのリフト[LYFT]はアルファベット[GOOGL]傘下のウェイモとの提携拡大が好感され、13.1%高となりました。一方で、加工食品などのゼネラル・ミルズ[GIS]は四半期決算が減収となったことが嫌気され0.8%安となりました。

5.為替・金利等

長期金利は、前日から0.06%高い4.09%となりました。18日朝のドル円は146円台後半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

注目されていたFOMCを通過した米国市場は高安まちまちとなりました。主力株が買われた一方で、エヌビディア[NVDA]や主要な半導体関連銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX)が下落していることから、日本市場は方向感にける展開が予想されます。

(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 山口 慧太)