【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 44,693.91 ▼316.38 (7/24)
NASDAQ: 21,057.96 △37.94 (7/24)
1.概況
ダウ平均は233ドル安の44,776ドルで取引を開始しました。決算発表銘柄に売買が集まり、主力株が軟調な推移となったことが指数の重石となりました。ハイテク株などは買われ、下げ幅を縮小するも、徐々に伸び悩み最終的には316ドル安の44,693ドルと3日ぶりに反落で取引を終えました。
一方でS&P500株価指数は4ポイント高の6,363ポイントで取引を終え、4日続伸し過去最高値を更新しました。一方、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も37ポイント高の21,057ポイントで取引を終え、小幅に続伸して最高値を更新しました。
2.経済指標等
先週の新規失業保険申請件数は市場予想より10,000件少ない217,000件となりました。前回結果も下回る結果となり、労働市場の底堅さがうかがえました。
3.業種別動向
S&P500の業種別株価指数では、全11業種のうち3業種が上昇となりました。エネルギーを筆頭に情報技術、コミュニケーション・サービスが1%未満の上昇となりました。一方で8業種が下落し、一般消費財・サービスは1%超下落しました。
4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄は、30銘柄中12銘柄が上昇となりました。なかでも、シェブロン[CVX]、アマゾン・ドットコム[AMZN]とエヌビディア[NVDA]の3銘柄が1%超上昇しました。また、マイクロソフト[MSFT]とウォルマート[WMT]も1%に近い上昇となっています。一方で、18銘柄が下落となり、なかでも、アイビーエム[IBM]は今期のソフトウエア売上の見通しが市場予想に届かなかったことが嫌気されて7%超下落しています。また、ハネウェル・インターナショナル[HON]も堅調な業績を示すも高い市場予想に届かなかったことで6%超下落し、ユナイテッドヘルス・グループ[UNH]も米司法省によるメディケア保険請求への調査報道をうけて4%超下落しています。その他、複数の銘柄が1%超下落となりました。
ダウ平均構成銘柄以外では、決算を受けてTモバイル[TMUS]が5.8%上昇しました。売上高と利益が市場予想を上回り、通期の連結純利益の見通しを引き上げたことも好感されました。また、アルファベット[GOOGL]は第2四半期決算で市場予想を上回る増収増益を達成し、1.0%上昇しました。一方で、前日の引け後に決算を発表したテスラ[TSLA]は先行きの事業環境の厳しさが意識され8.2%下落となりました。アメリカン航空グループ[AAL]は先行きに弱気な見通しを示したことが嫌気され、9.6%下落となりました。
5.為替・金利等
米長期金利は前日比0.01%高い4.39%となりました。25日朝のドル円は、147円台前半で推移しています。
VIEW POINT: 今日の視点
前日の米国市場は高安まちまちの結果となりました。エヌビディア[NVDA]やアルファベット[GOOGL]などハイテク株に強さがあり、日本市場の半導体関連銘柄などを支えると考えられます。一方で、急ピッチで上昇していることから、利益確定の売りも出やすい環境と考えられるでしょう。
(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 山口 慧太)
