トランプ次期米大統領の就任式(1月20日)が近づいています。2期目のトランプ政権の政策に期待が高まる一方で、トランプラリーは全て織り込み済みなのか、リスクオフ的な雰囲気がさらに強まってきました。
金融市場では英国や米国の長期金利上昇が顕著となっており、フランスと日本の長期金利上昇も目立ってきています。為替市場では英ポンド安で先週後半は大きく反応を示し、英国長期金利上昇→インフレ懸念拡大→各マーケットに飛び火といった具合でした。
ビットコインもドル建てでは年初高値である102,000-103,000ドルの高値をつけたのち、雇用統計発表後は91,000-92,000ドルの安値をつけました。その後は大幅反発となり、96,000ドル台に再上昇する局面がありましたが、週末を挟んで1月13日(月)には89,000ドル前後まで急落しました。
そして、本日1月14日午前には、95,000ドル付近まで上昇するという乱高下相場です。かなり流動性が薄くなりつつあるマーケットではないでしょうか。レバレッジをかけると少々危険な相場のため、現状レバレッジは0.5倍程度で対応するボラテリティだとみています。
BTC(ビットコイン)は踏ん張り切ったか?再び上値を追う展開
BTC/JPY日足チャート分析です。円建てでは1,400万円近辺から切り返し、1,500万円近くまで回復してきました。直近サポートラインを割れたにも関わらず、大幅反発したことから、ベアトラップだったと考えられます。
MACDも0.00付近で揉み合い、ゴールデンクロスとデッドクロスを1度ずつこなして現状の価格になっています。デリバティブポジションは解消されたと思われるため、今週前半は価格が上昇しやすいのではないでしょうか。
SMA90(水色)も徐々に下値を切り上げてきているので、週末には1,400万円の大台に乗せてくるでしょう。よって、テクニカル的なサポートは1,400万円でしっかりと足場固めが進んでいると思われます。
BTC/JPY4時間足に時間軸を落とします。4時間足レベルでは、短期→中期→長期とSMAが下から順に並んでおり、まだ下落に警戒している配置です。また、1,500万円前後でレンジ相場となれば方向感をなくしやすいようにも見えます。
直近SMA90で2度も上値を押さえられていることから、レジスタンスになりやすい可能性は高いものの、このポイントを超えてきた場合はSMA200(橙)を上値の目処としておくとよいかもしれません。よって、SMA200が位置する1,530万円を意識して買い目線としたいと思います。
ただ、トランプラリーの終焉は近いと考えているため、向こう1ヶ月程度の短期的な視点では上値は重く、下落目線であることに変わりはありません。なお、これは短期的な解釈であり、再び大幅上昇相場になることも予想しています。
ETH(イーサリアム)はチャート形状悪化で売り目線を継続
ETH/JPY日足分析に切り替えます。BTCよりも反発力が弱く、現状はレジサポラインが引けるあたりで推移している状況です。テクニカル的に戻り売りをしやすい価格帯ではないでしょうか。
MACDは下落方向を示しており、11月初旬の価格帯である40万円方向に向けて下落しているように感じられます。1月13日夜はSMA200にサポートされており、引き続きこの安値がサポート目安になりそうです。ここを割り込む場合は40万円方向を考えておかなければならないでしょう。
よって、BTCは買い目線にしつつもETHは売り目線とし、ヘッジトレードのような具合でマーケット全体の様子をうかがい、徐々に収益を上げる戦略がワークしやすいかもしれません。ETHチャート形状は悪化したと考えられます。BTCよりも下値は深くなると予想して、売り目線継続としたいと思います。