米相互関税(トランプ関税)は本当に発動するのでしょうか? トランプ米大統領は期限ギリギリの最後にカードを切ってくることが多いため、関税発動日とされる4月9日前日に何かしらの動きがあるかもしれません。しかし、それを待たずしてマーケットは急落しています。
株式市場、暗号資産市場に加えて、4月7日朝にはゴールドまで急落しました。全て一度キャッシュに戻す動きが出ているのでしょうか。
トランプ政権は先週、ほぼすべての国への一律10%の関税と各国それぞれの相互関税を発表し、市場はショックを隠しきれませんでした。個人的には、まだギリギリの日程で交渉が進むのではと楽観視していましたが、本日4月7日の値動きを見ている限り、おそらく各国の交渉に進展がなかった可能性も考えられます。
特段、悪材料が出たわけでもなく、4月7日月曜日からブラックマンデーとなりつつあるのですが、あまりにも不確定要素が高く、マーケットが不安のピークに達しているように感じます。
暗号資産市場は、現物での売りが出ているようで、特に中長期のポジションが抜け始めているように思われます。海外のデリバティブ市場でもそこまで売りに偏っていないことから、ショートポジションに偏りすぎているとも思えません。次の下落は本当の投げ売りになる可能性がありそうです。
BTC(ビットコイン)は約1,073万円付近まで待ちの局面か

BTC/JPY日足チャート分析から始めます。上昇トレンドラインを2度上抜けてきており、テクニカル的には反転を意識しやすかったと思いますが、相互関税発表直後からマーケットが反転してしまいました。
ちょうどSMA200(橙)を上髭でタッチした日のローソク足が、その日です。一律10%の発表で数分間上昇したものの、その後、相互関税の発表により反落しました。その後、米株式市場も崩れ始めて現在(4月7日時点)に至ります。
MACDもデッドクロスしてしまったことから、再度反落も示唆しており、正直先行きが見えません。持っているポジションのリスクを許容する限り、落とすタイミングかもしれません。
個人的にはドル建てで74,000ドル前後(週足のサポートラインが引けるポイント)を意識しています。1ドル145円で仮計算した場合、1,073万円あたりからの押し目買いを意識することになりますが、目先落ちるナイフを拾いにいくトレードとなるため、リスク管理を徹底した上でエントリーを行っていく予定です。
本日、BTC/JPYに限ってはテクニカルポイントがあまり見当たらないので、現在価格では見送り、1,073万円付近まで待ちの状況と思われます。
アルトコイン市場は大幅下落、今週はトレード見送りか

ETH/JPY日足チャート分析です。BTCよりも下げ幅を早めており、アルトコイン市場は軒並み大幅下落となっています。2023年夏頃の安値付近まで迫っており、米ドル円の下落も合わさるとさらなる下落につながりそうです。
個人的には、目先20万円あたりまでの下落を見込んでいます。ドル建てでも1,360-1,370ドル付近にサポートがあるため、1ドル145円で計算すると、ちょうどこのあたりがターゲットになります。現在価格より15%程度の下げを許容した内容になりますが、BTCがもう5-8%下落すれば現実的になります。よって、アルトコインはさらなる大幅下落にも備えつつ、嵐が去ってからのエントリーで良いのではないでしょうか。
基本的にはBTCの深い押し目買い戦略を念頭に、今回の下落相場に対して一定のラリーを狙うとよさそうです。その際、トランプ関税について議論・進展がある場合は、すぐにリスクオンで反応があることを視野に入れる必要があるでしょう。
今週はその反発に期待したトレードを意識、BTCのみのトレードに限定する予定です。アルトコインであるETHは、ボラティリティがより激しくなり、資金管理が難しいため、今週のトレードは見送りにしたいと思います。