【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 41,914.75  ▼293.47 (9/25)
NASDAQ: 18,082.21  △7.68 (9/25)

1.概況

米国市場は高安まちまちとなりました。ダウ平均とS&P500株価指数は主力株の一部に利益確定の売りが出て下落となりましたが、ナスダック総合株価指数はハイテク株の一角が買われたことで上昇となりました。27ドル高でスタートしたダウ平均は直後に91ドル高まで上昇しましたが、伸び悩むとマイナスに転じ昼過ぎには348ドル安まで下落しました。その後下げ渋りましたが、引き続き軟調に推移すると結局293ドル安の41,914ドルで取引を終え5日ぶりに反落となりました。また、S&P500株価指数も10ポイント安の5,722ポイントと3日ぶりに反落となりました。一方でハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は7ポイント高の18,082ポイントと3日続伸となっています。

2.経済指標等

8月の米新築住宅販売件数は年率換算で前月比4.7%減の71万6000戸となりましたが市場予想を上回りました。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち9業種が下げ、エネルギーが2%近く下落したほか、ヘルスケアも1%近く下げました。一方で公益事業と情報技術の2業種が上げています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄では、アムジェン[AMGN]がアトピー性皮膚炎治療薬候補などの臨床試験(治験)結果が物足りないとして5%を超える下落となったほか、シェブロン[CVX]とボーイング[BA]も2%以上下げました。キャタピラー[CAT]も2%近く下落し、ゴールドマン・サックス[GS]とジョンソン・エンド・ジョンソン[JNJ]、ビザ[V]、ダウ[DOW]も1%以上下げています。一方でインテル[INTC]が3%を超える上昇となり、セールスフォース[CRM]も1%以上上げています。

ダウ平均構成銘柄以外では、ヒューレット・パッカード・エンタープライズ[HPE]が投資判断と目標株価の引き上げを受けて5%以上上昇しています。また、半導体株が堅調でエヌビディア[NVDA]とアドバンスト・マイクロ・デバイシズ[AMD]が2%を超える上昇となり、マイクロン・テクノロジー[MU]も2%近く上げています。なお、マイクロン・テクノロジーは取引終了後に決算を発表し、市場予想を上回る9-11月期の業績見通しを示したことなどから時間外取引で急伸となっています。

5.為替・金利等

長期金利は0.05%高い3.78%となりました。こうしたなかドル円は円安に振れ144円台後半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は円安や米国市場での半導体株高を受けて上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が75日移動平均線(昨日時点で38,279円)を上回ることができるかがポイントとなりそうです。また、本日は9月の権利付き最終売買日で、配当取りの買いに加え、引けにかけてパッシブファンドによる配当の再投資に絡む先物買いがみられるかが注目されます。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)