【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 48,977.92  ▼521.28 (2/27)
NASDAQ: 22,668.21  ▼210.17 (2/27)

1.概況

27日の米国市場は主要3指数が揃って下落しました。人工知能(AI)への過剰投資懸念やクレジットの懸念が新たに生じたことに加え、地政学リスクの高まりも株式市場の重荷となりました。また、生産者物価指数(PPI)が市場予想を上回る伸びとなり、FRB(米連邦準備制度理事会)の追加利下げ観測が後退したことも、売りにつながりました。

ダウ平均は反落して取引を開始しました。序盤から下げ幅を拡大する展開となり、寄付き後早々に、820ドル安の48,678ドルで、この日の安値をつけました。その後は持ち直したものの、投資家心理を冷やす要因が多く、終日軟調な推移となり、最終的には521ドル安の48,977ドルで4営業日ぶりに反落しました。

ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は210ポイント安の22,668ポイント、S&P500株価指数は29ポイント安の6,878ポイントと2指数はともに続落しました。

2.経済指標等

2025年1月の米生産者物価指数(PPI)は前年同月比2.9%上昇と市場予想(同2.6%上昇)を上回りました。食品・エネルギーを除くコア指数は同3.6%上昇と同じく市場予想(同3.0%上昇)を上回りました。

3.業種別動向

S&P500の業種別株価指数では、全11業種のうち9業種が上昇しました。ヘルスケアが1.8%高でセクターの上昇率トップとなりました。エネルギーが1.7%高で続き、生活必需品が1.5%高となりました。また、コミュニケーション・サービスも1.4%高となりました。一方で情報技術が2.2%安、金融が2.0%安と2業種は大きく下げました。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄は30銘柄中18銘柄が上昇しました。メルク[MRK]が3.8%高で構成銘柄中の上昇率トップとなりました。ウォルマート[WMT]が2.8%高で続き、ベライゾン・コミュニケーションズ[VZ]が2.6%高となりました。ヘルスケアのアムジェン[AMGN]とユナイテッドヘルス・グループ[UNH]も堅調で、ともに2.3%高となりました。一方で、英住宅ローン会社のマーケット・フィナンシャル・ソリューションズの破綻報道がクレジット懸念につながり、アメリカン・エキスプレス[AXP]が7.9%安、ゴールドマン・サックス[GS]が7.5%安となりました。

ダウ平均構成銘柄以外では、デル・テクノロジーズ[DELL]がAIサーバーの売上見通しが好感され21.9%高、パラマウント・スカイダンス[PSKY]はワーナーブラザース・ディスカバリー・インク[WBD]の買収を確実視されたことで20.8%高となりました。一方で、ユナイテッド・エアラインズ・ホールディングス[UAL]は地政学リスクや原油価格の上昇が嫌気され8.7%安となりました。

5.為替・金利等

長期金利は、前日比0.06%低い3.94%となりました。2日朝のドル円は156円台前半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

米国市場は半導体や金融が軟調で、主要3指数が揃って下落しました。週末にはイスラエルがイランに攻撃したと報じられ、地政学リスクの高まりも意識されます。これらから、週明けの日本市場はリスク回避の売りが出る可能性が高いでしょう。日中の材料は、トヨタ自動車(7203)による豊田自動織機(6201)へのTOB期間最終日を迎えるほか、氷見野日銀副総裁の挨拶などが挙げられます。

(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 山口 慧太)