9月、台風一過で秋風が吹いたかと思ったら甘かった。暑さがぶり返し、まだ夏の装いから衣替え出来ずにいます。市場は2番底を模索するリスクオフ相場がぶり返しやしないかと戦々恐々ですが、9月はFOMCが最大の注目イベント。いよいよ米国が利下げに踏み切るとみられますが、今、市場関係者は2つの弱気シグナルに怯えています。

ひとつは「逆イールド解消」。9月2日、米10年債利回りと米2年債利回りの差がマイナスとなる逆イールドが終値でも正式に解消されました。1980年以降、米国は逆イールドが解消してからおおよそ5ヶ月程度で景気後退に陥ってきた経緯があることから、いよいよ株式市場も景気後退リスクを意識し始めたように見えます。

もうひとつは「SOX指数」の日足チャートでヘッド・アンド・ショルダー完成への警戒です。日本語では三尊天井。チャートパターン分析のひとつですが、この形状が完成してしまうと完全なるトップアウトで下落が大きくなるというものです。完成となる条件は4月19日の安値4,288Pと8月5日の安値4,290Pを結ぶネックライン割れ。8月5日の安値を割り込むようだと、生成AIバブルは一旦終焉したとの見方が広がりそうです。

そもそも9月はアノマリー的に株のパフォーマンスが悪い月。10月以降年末にかけては株式市場のパフォーマンスは大きく回復していく傾向にあります。9月の下落は長期的に見れば安値拾いの好機かもしれません。