東京市場まとめ

1.概況

本日の日経平均は5日続伸となりました。578円高の37,304円で寄り付いた日経平均は上げ幅を広げると11時過ぎに1,162円高の37,888円まで上昇し、1,073円高の37,800円で前場を終えました。

1,149円高の37,875円でスタートした後場の日経平均は一段高となり14時50分過ぎに1,416円高の38,143円まで上昇すると、結局1,336円高の38,062円で取引を終えています。

こうしたなか新興市場も高く東証グロース市場250指数が上昇となっています。

2.個別銘柄等

一時149円台まで進んだ円安を受けて自動車株が買われました。トヨタ(7203)が一時3.4%高、日産(7201)が一時4.1%高、ホンダ(7267)が一時3.1%高、マツダ(7261)が一時4.3%高、SUBARU(7270)も一時4.9%高となりました。

日米の長期金利の上昇を受けてメガバンクや生保株も買われました。三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)が一時4.8%高、三井住友フィナンシャルグループ(8316)が5.1%高、みずほフィナンシャルグループ(8411)が一時4.3%高となったほか、第一生命ホールディングス(8750)が一時4.5%高、T&Dホールディングス(8795)も一時4.1%高となりました。

昨日の米国市場で主要な半導体関連銘柄で構成するフィラデルフィア半導体株指数(SOX)が5%近く上昇したことから日本市場でも半導体関連株が買われました。東京エレクトロン(8035)が一時5.7%高、SCREENホールディングス(7735)が一時5.8%高、アドバンテスト(6857)が一時7.3%高、ディスコ(6146)も6.9%高となりました。

パーク24(4666)も一時8.1%高となりました。7月の月次売上高が前年同月比で10.4%増と2023年2月以来の二桁増収となったことから大幅高となりました。

また、目標株価の引き上げを受けて東レ(3402)や日立(6501)が高く、東レが一時4.3%高となり、日立も7.8%高となっています。一方でイオンファンタジー(4343)が一時3.2%安となりました。7月度の既存店売上高が前年同月比1.5%減となったことで売りが優勢となりました。

VIEW POINT: 明日への視点

本日の日経平均は1,336円高となり、節目の38,000円を回復しました。7月の米小売売上高が市場予想を上回ったことや、米ウォルマート[WMT]の好決算を受けて消費減速への懸念が後退し昨日の米国市場が大幅続伸となったことから買いが優勢となりました。

また、一時149円台まで進んだ円安もあり上げ幅を大きく広げ、7月11日に付けた年初来高値(42,224円)と8月5日に付けた年初来安値(31,458円)の半値戻しの水準(36,841円)や、200日移動平均線(37,020円)を大きく上回って取引を終えました。

そのため調整一巡への期待が一気に高まりそうです。なお、日本時間の21時30分に7月の米住宅着工件数が発表されるほか、23時には8月の米ミシガン大学消費者態度指数速報値が発表される予定です。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)