【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 40,008.39  △242.75 (8/14)
NASDAQ: 17,192.60  △4.99 (8/14)

1.概況

米国市場は7月の米消費者物価指数(CPI)がインフレ鈍化を示す内容となったことで続伸となりました。34ドル高でスタートしたダウ平均は朝方にマイナスとなる場面がありましたが、28ドル安で下げ渋ると持ち直し上げ幅を広げ取引終盤には303ドル高まで上昇しました。その後引けにかけてやや上げ幅を縮めましたが結局242ドル高の40,008ドルと続伸となり、ほほ2週間ぶりに40,000ドルの大台を回復しています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も4ポイント高の17,192ポイントと5日続伸となっています。

2.経済指標等

7月の米消費者物価指数(CPI)は前年同月比2.9%上昇と前月から伸びが鈍化し、市場予想を下回りました。変動の激しい食品とエネルギーを除くコア指数も前年同月比3.2%上昇と前月から伸びが鈍化し、市場予想と一致しています。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち金融やエネルギー、情報技術、生活必需品などの8業種が上げ、金融は1%を超える上昇となりました。一方でコミュニケーション・サービスと一般消費財・サービス、公益事業の3業種が下げ、コミュニケーション・サービスは1%近く下落しています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄ではアメリカン・エキスプレス[AXP]が2%近く上げたほか、ホーム・デポ[HD]とトラベラーズ[TRV]、ゴールドマン・サックス[GS]、JPモルガン・チェース[JPM]も1%以上上昇しました。一方でインテル[INTC]が2%を超える下落となりました。ダウ平均構成銘柄以外では、アルファベット[GOOGL]が2%以上下げました。米司法省が傘下のグーグルに事業分割を命じることを検討していると伝わったことを嫌気した売りがでました。また、主力ハイテク株ではテスラ[TSLA]の下げが目立ち、3%余り下落しています。

5.為替・金利等

長期金利は0.01%低い3.83%となりました。ドル円は147円台前半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は利益確定の売りが出やすいことから軟調なスタートが予想されます。こうしたなか本日は寄り付き前の8時50分に4-6月期国内総生産(GDP)速報値が発表される予定で注目されます。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)