本稿執筆時点の7月1日早朝からBTCが回復傾向です。本日9時前後には1000万円を突破しました。フランスの下院総選挙が終わり、リスクオフムードが後退したことによる「バイ・ザ・ルーマー(噂で買って事実で売れ)」現象でしょうか?
暗号資産市場に関してはこういった政治ニュースの影響は受けないと考えていたのですが、今回、タイミング的にはこの報道で動いてきました。マウントゴックスの債権者への弁済とフランスの解散総選挙のタイミング発表が近く、売りのタイミングも重なっていたことから、幾分これらのリスクを織り込んだ大幅下落だったのかもしれません。
冒頭の通り、戻り高値を突然超えてきたことには少々驚きですが、売り方からするとネガティブサプライズではないでしょうか。ある程度のショートカバーがさらに発生するかもしれません。
BTC(ビットコイン)は調整終了?再度上昇トレンド回帰なるか
BTC/JPY日足チャート分析から始めます。下降トレンドラインを右側に抜けてきており、日足レベルでも目先、底が入った形状になりつつあると考えます。MACDはゴールデンクロスを実現させそうで、目先のターゲットSMA90(水色)をタッチする値動きが予想されます(SMA90は1020万円前後で推移中)。よって、1020万円到達後、揉み合ってさらに上値を抜ける場合は、SMA30(黄色)まで上昇の余地が生まれそうです。
現在、1040万円でSMA30が推移していますが、日付が変わるとともに徐々に下がってくると思われるため、今週のSMA30は1030-1040万円で推移する可能性が高いでしょう。目先ターゲットはこの付近を想定してトレードしていくとよいかもしれません。
ただし、まだ不安定な状況には変わりありません。再び思わぬ急落がある場合も想定し、下値の目安として、2つの並行チャネル下限ライン(黄緑色と赤色)を引いておきました。参考にしてみてください。
BTC/JPY4時間足に切り替えて詳細を見ていきましょう。下降トレンドラインを抜けてきた場合の上昇シナリオです。SMA90に上値を押さえ込まれて、SMA30まで下落し、その後反発といった流れでしょうか。
さらに上値を伸ばしていく場合はSMA200(橙)まで上値を伸ばしそうです。現在、1050万円台前半で推移していますが、角度的に徐々に下降してくると思われますので、今週後半から週末にかけて1035-1045万円ゾーンで推移する可能性が高そうです。
日足のSMA30と重なってくるため、このあたりが一旦の戻り高値でしょうか? 個人的にはこの水準にまで回復する場合、捕まっていたポジションをいくつか処分しようと考えています。そして再度、深い押し目買いを狙うイメージです。
ETH(イーサリアム)も同じく下降トレンドライン突破、底堅く推移か?
続いて、ETH/JPY4時間足分析に移ります。高値から引いた下降トレンドラインをBTC同様に抜けてきています。前回は上髭で抜けて押し戻されブレイク失敗となりましたが、今回はセカンドトライとなりました。しっかりと上抜けするかに注目です。
個人的な値動き予想としては、矢印で記した通り、SMA200にタッチし最終的には抜けてくるイメージを持っています。
ETHに関しては、マウントゴックスから投資家への弁済売りは関係ありません。BTCは売却されるリスクがありますが、ETHは実際に売却される売り玉はないでしょう。そのため、連れ安で押し目を作るタイミングはあるとは思うものの、上昇率ではBTCを上回るのではないでしょうか。目先57万円台回復に期待をして買いトレード継続予定です。