【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 38,868.04  △69.05 (6/10)
NASDAQ: 17,192.53  △59.40 (6/10)

1.概況

米国市場は個別に材料が出た銘柄やハイテク株の一角が買われ小幅に反発となりました。14ドル安でスタートしたダウ平均は朝方に133ドル安まで下落した後持ち直すとプラスに転じましたが、50ドル高で伸び悩むとマイナスとなりしばらく軟調な展開が続きました。しかし、午後に入りプラスに転じると小幅高で推移し結局69ドル高の38,868ドルで取引を終え反発となっています。また、S&P500株価指数が13ポイント高の5,360ポイントと3日ぶりに反発し、5日に付けた史上最高値(5,354ポイント)を更新したほか、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も59ポイント高の17,192ポイントとこちらも3日ぶりに反発し、5日に付けた史上最高値(17,187ポイント)を更新しています。

2.経済指標等

主要な経済指標の発表はありませんでした。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち公益事業やエネルギー、コミュニケーション・サービスなどの8業種が上げ、公益事業は1%を超える上昇となりました。一方で金融と生活必需品、素材の3業種が下げています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄ではホーム・デポ[HD]やアマゾン・ドット・コム[AMZN]、ウォルト・ディズニー[DIS] が1%を超える上昇となったほか、ウォルマート[WMT]も投資判断と目標株価の引き上げを受けて1%以上上げました。一方で年次開発者会議[WWDC]を開催したアップル[AAPL]が2%近く下げ、ビザ[V]とベライゾン・コミュニケーションズ[VZ]も1%以上下落しています。ダウ平均構成銘柄以外では、半導体株が堅調でマイクロン・テクノロジー[MU]とウエスタン・デジタル[WDC]が3%近く上げ、ブロードコム[AVGO]も2%を超える上昇となっています。さらにサウスウエスト航空[LUV]が7%高となりました。物言う株主のエリオット・マネジメントが約19億ドル分のサウスウエスト航空の株式を取得したと発表したことで買いを集めました。

5.為替・金利等

長期金利は0.04%高い4.47%となりました。ドル円は157円近辺で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国市場でのハイテク株高を受けて上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が朝方の買い一巡後にさらに上値を伸ばすような動きをみせるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)