【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 39,512.84  △125.08 (5/10)
NASDAQ: 16,340.87  ▼5.40 (5/10)

1.概況

先週末の米国市場は高安まちまちとなりました。ダウ平均とS&P500株価指数は米連邦準備制度理事会(FRB)による利下げを期待した買いが続き上昇となりましたが、ナスダック総合株価指数はハイテク株の一角が売られたことで下落となりました。

78ドル高でスタートしたダウ平均は朝方に192ドル高まで上昇した後伸び悩むと昼前に18ドル高まで上げ幅を縮めましたが、マイナスになることなく踏み止まると持ち直し結局125ドル高の39,512ドルで取引を終え8日続伸となっています。

また、S&P500株価指数も8ポイント高の5,222ポイントと続伸となりました。一方でハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は5ポイント安の16,340ポイントと反落となっています。

2.経済指標等

5月の米ミシガン大学消費者態度指数速報値は67.4と前月から低下し市場予想も下回りました。また、4月の米財政収支は2100億ドルの黒字となっています。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち生活必需品や情報技術、金融などの6業種が上げました。一方で一般消費財・サービスやエネルギー、不動産などの5業種が下げています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄ではマクドナルド[MCD]が2%を超える上昇となったほか、スリーエム[MMM]とベライゾン・コミュニケーションズ[VZ]、アメリカン・エキスプレス[AXP]、ハネウェル・インターナショナル[HON]、ユナイテッドヘルス・グループ[UNH]も1%以上上げました。一方でナイキ[NKE]が2%を超える下落となり、ボーイング[BA]とアマゾン・ドット・コム[AMZN]も1%以上下げています。

ダウ平均構成銘柄以外では、台湾の半導体受託生産大手のTSMC[TSMC]が4月の売上高が前年同月比で59.6%増となったと発表したことで半導体株の一角が高く、マイクロン・テクノロジー[MU]が3%近く上昇し、ブロードコム[AVGO]も2%余り上げました。エヌビディア[NVDA]とテキサス・インストゥルメンツ[TXN]も1%前後の上昇となっています。

また、バイオ企業のノババックス[NVAX]が製薬大手の仏サノフィと最大12億ドルのライセンス契約を締結したことから急騰し98%以上上げています。

5.為替・金利等

長期金利は0.05%高い4.50%となりました。ドル円は155円台後半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は先週末の米国市場が高安まちまちとなったことから小動きでのスタートが予想されます。こうしたなか本日は決算を発表した個別銘柄などの物色を中心とした展開となりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)