半導体パッケージの大手イビデン(4062)、今期利益は17%減予想

半導体パッケージの大手イビデン(4062)が5月1日の大引け後に2024年3月期決算を発表。売上高は前期比11.3%減の3705億円、最終利益が同39.7%減の314億円だった。配当は前期比10円減の40円だった。売上高の落ち込みに販管費の高止まりが追い打ちをかけ、営業利益、経常利益、最終利益ともに同30%台の減だった。

同社は、インテル[INTC]を主要顧客に持つとされる。半導体パッケージなどの「電子」セグメントの売上高が前期比23%減の1907億円にとどまったのが響いた。ディーゼルエンジンから排出される黒煙を捕集する「DPF(ディーゼル・パティキュレート・フィルター)」などの「セラミック」セグメントは増収だった。

2025年3月期は売上高が同5.3%増の3900億円、最終利益は同17.4%減の260億円を見込む。配当予想は40円に据え置いた。

【図表】イビデン(4062)の週足チャート(移動平均線 緑色:13週、橙色:26週)
出所:マネックス証券ウェブサイト(2024年5月1日時点)

太陽ホールディングス(4626)が前期減損計上、今期は配当据え置き

日経半導体株指数にも採用されている太陽ホールディングス(4626)が5月1日午後0時、2024年3月期の決算を発表。売上高は前期比7.6%増の1047億円だったものの、最終利益は連結子会社「太陽ファルマ」関連事業の減損損失などで同24.1%減の86億円に沈んだ。最終利益は、会社が2月の第3四半期決算時に出した予想(117億円)を大幅に割り込んだ。配当は前期比9円減の80円。ただし、前期は記念配当15円を含む。

同社は半導体パッケージ用レジストインク(絶縁材インク)で世界トップクラスのシェアを誇る。決算発表を受けて、5月1日の後場では株価が一時12%下落した。

2025年3月期は売上高が同7.7%増の1128億円、最終利益は38.7%増の120億円を見込む。配当額は据え置いた。同社は、株主資本配当率(DOE)5.0%以上の維持を目標としている。

東京きらぼしフィナンシャルグループ(7173)は今期5円増配

東京きらぼしフィナンシャルグループ(7173)が5月1日の大引け後に2024年3月期決算を発表。最終利益は前期比21.2%増の256億円だった。配当は前期比30円増の145円だった。中核のきらぼし銀行で、貸出金利息の最終利益押し上げ効果が同92億円分あったことが寄与した。

2025年3月期は最終利益予想を同4.4%減の245億円と予想する。配当は5円増の150円とした。