【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 38,460.92 ▼42.77 (4/24)
NASDAQ: 15,712.75 △16.11 (4/24)
1.概況
米国市場は主力ハイテク企業の決算や主要な経済指標の発表を前に様子見となり小幅に高安まちまちとなりました。49ドル高でスタートしたダウ平均は寄り付きを高値に伸び悩むとマイナスに転じ昼前に193ドル安まで下落しましたが、下げ渋ると持ち直し午後には小幅にプラスとなる場面もありました。しかし、上値は重く引けにかけて売りが優勢になると結局42ドル安の38,460ドルで取引を終え5日ぶりに反落しています。一方でS&P500株価指数が1ポイント高の5,071ポイントと3日続伸となったほか、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も16ポイント高の15,712ポイントとこちらも3日続伸となっています。
2.経済指標等
3月の米耐久財受注額は前月比2.6%増に止まり市場予想を下回りました。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち生活必需品や公益事業、一般消費財・サービス、不動産などの7業種が上げ、生活必需品は1%近く上昇しています。一方で資本財・サービスやヘルスケアなどの4業種が下げています。
4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄では18銘柄が上げ、コカ・コーラ[KO]とウォルマート[WMT]、アップル[AAPL]、IBM[IBM]が1%以上上昇しました。一方で12銘柄が下げ、格付け会社が無担保優先社債を格下げしたことを受けてボーイング[BA]が3%近く下落したほか、ホーム・デポ[HD]とアマゾン・ドット・コム[AMZN]、スリーエム[MMM]も1%以上下げています。ダウ平均構成銘柄以外では、テスラ[TSLA]が12%余り上げました。決算は減収減益となりましたが、新モデルの生産を2025年前半にも始める考えを示したことが好感されました。半導体大手のテキサス・インストゥルメンツ[TXN]も決算で売上高が市場予想を上回ったことに加え、4-6月期の売上高見通しも市場予想を上回ったことから5%を上回る上昇となっています。取引終了後に決算を発表したフェイスブックを運営するメタ・プラットフォームズ[META]は売上高の見通しが市場予想を下回ったことから時間外取引で大幅安となっています。
5.為替・金利等
長期金利は0.04%高い4.64%となりました。ドル円ではさらに円安が進み約34年ぶりに155円台を付けています。
VIEW POINT: 今日の視点
本日の日本市場は昨日に大幅高となった反動で下落してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が75日移動平均線(昨日時点で38,065円)を維持できるかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)