【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 39,781.37 △269.24 (3/21)
NASDAQ: 16,401.84 △32.43 (3/21)
1.概況
米国市場は半導体株に買いが入り4日続伸となり、主要3指数が連日で史上最高値を更新しました。148ドル高でスタートしたダウ平均はまもなくして376ドル高まで上昇した後伸び悩みましたが、その後も大きく押すことなく堅調に推移すると結局269ドル高の39,781ドルで取引を終え前日に続いて史上最高値を更新しています。また、S&P500株価指数も16ポイント高の5,241ポイントとなり3日連続で史上最高値を更新したほか、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も32ポイント高の16,401ポイントとなり前日に続いて史上最高値を更新しています。
2.経済指標等
3月の米フィラデルフィア連銀製造業景況指数は3.2と前月から低下しましたが市場予想を上回りました。3月の米製造業PMI速報値も52.5と前月から上昇し市場予想も上回りました。2月の米景気先行指標総合指数も前月比0.1%上昇の102.8となり市場予想を上回っています。また、2月の米中古住宅販売件数も年率換算で前月比9.5%増の438万戸となり市場予想を上回りました。先週一週間の米新規失業保険申請件数も前週比2000件減の21万件となり悪化を見込んでいた市場予想に反して改善しています。10-12月期の米経常収支の赤字額は前期比0.8%減の1948億ドルとなっています。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち資本財・サービスや金融、エネルギー、一般消費財・サービスなどの9業種が上げ、資本財・サービスは1%高となりました。一方で公益事業とコミュニケーション・サービスの2業種が下げています。
4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄ではゴールドマン・サックス[GS]が4%を超える上昇となったほか、ホーム・デポ[HD]も3%近く上げました。キャタピラー[CAT]も2%を超える上昇となり、アムジェン[AMGN]とJPモルガン・チェース[JPM]、ベライゾン・コミュニケーションズ[VZ]も1%以上上げています。一方で米司法省が反トラスト法(独占禁止法)違反で提訴したアップルが4%余り下落し、IBM[IBM]も1%以上下げています。ダウ平均構成銘柄以外では半導体株が高く、マイクロン・テクノロジー[MU]が2023年12月-24年2月期の決算と3-5月期の見通しが市場予想を上回ったことで目標株価の引き上げが相次ぎ14%余り上げたうえ、ブロードコム[AVGO]も人工知能(AI)開発向けのカスタム半導体事業の好調さを好感した買いで5%を超える上昇となりました。ウエスタン・デジタル[WDC]も5%近く上げ、クアルコム[QCOM]も2%近く上昇しています。エヌビディア[NVDA]も目標株価の引き上げを受けて1%以上上げています。
5.為替・金利等
長期金利は変わらずの4.27%となりました。ドル円は151円台後半で推移しています。
VIEW POINT: 今日の視点
本日の日本市場は米国株高を受けて上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が節目の41,000円を上回ることができるかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)