【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 38,585.19 ▼404.64 (3/5)
NASDAQ: 15,939.59 ▼267.92 (3/5)
1.概況
米国市場はハイテク株を中心に利益確定の売りが出て続落となりました。82ドル安でスタートしたダウ平均は寄り付きを高値に一日を通して下げ幅を広げると取引終盤に532ドル安まで下落しました。その後は引けにかけてやや戻しましたが、上値は重く結局404ドル安の38,585ドルで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も267ポイント安の15,939ポイントとなっています。
2.経済指標等
2月の米ISM非製造業景況感指数は52.6と前月から低下し市場予想も下回りました。1月の米製造業新規受注も前月比3.6%減となり市場予想を下回っています。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち8業種が下げ、情報技術が2%を超える下落となったほか、一般消費財・サービスと不動産も1%以上下げています。一方でエネルギーと生活必需品、金融の3業種が上げています。
4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄は30銘柄中21銘柄が下げました。そのなかでもインテル[INTC]とセールスフォース[CRM]が5%を超える下落となったほか、マイクロソフト[MSFT]とアップル[AAPL]も3%近く下げました。アマゾン・ドット・コム[AMZN]とユナイテッドヘルス・グループ[UNH]も2%近く下落し、キャタピラー[CAT]とナイキ[NKE]も1%以上下げています。一方で9銘柄が上げ、スリーエム[MMM]とウォルマート[WMT]、JPモルガン・チェース[JPM]が1%以上上昇しています。ダウ平均構成銘柄以外では主力ハイテク株が安く停電でドイツ工場の操業を停止したと伝わったテスラ[TSLA]が4%近く下げ、ネットフリックス[NFLX]も3%近く下落しています。半導体株も軟調でブロードコム[AVGO]が4%以上下げ、クアルコム[QCOM]も3%余り下落しています。ディスカウントストア大手のターゲット[TGT]は決算で1株利益が市場予想を上回ったことなどから急伸し12%高となっています。
5.為替・金利等
長期金利は0.08%低い4.15%となりました。ドル円は150円近辺で推移しています。
VIEW POINT: 今日の視点
本日の日本市場は米国株安を受けて下落してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均は40,000円の大台を割り込みそうで、売り一巡後に押し目を拾うような動きがみられるかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)